●名称:Vine Linux 4.0
●提供元:Project Vine
●URL:http://vinelinux.org/
●対応機種:PC AT互換機,PowerPC搭載機

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 Project Vineは2006年11月22日,最新版となる「Vine Linux 4.0」を公開しました。Vine Linuxは,Project Vineが開発する国産ディストリビューションです。日本語環境と安定して動作することを重視して開発されているのが特徴です。

 Vine Linux 4.0はLinuxカーネルに2.6.16.29を採用しました。また,GNOME 2.14やX.Org X11R6.9.0が利用できます。また,さざなみゴシックをProject Vineが改変した日本語True TypeフォントのVLゴシックがインストールされます。

 かな漢字変換ソフトは今までのCannaからAnthyに変更されています。さらに,ブート・ローダーについても今まで採用していたLILOからGNU GRUBに変更されました。

 ここでは,Project Vineが公開しているインストールCD(PC AT互換機用)を用い,テキスト・ベースでインストール方法を紹介します(グラフィカル・インストールは「インストール完全ガイド Vine Linux 4.0」を参照)。ちなみに,Vine Linux 4.0のインストールCDは,日経Linux2006年11月号(12月8日発売)の付録DVD-ROMに収録されています。


インストールの前に

 インストール作業に取り掛かる前に次の3点を確認してください。

 (1)インストール作業の前に,パソコンが光学ドライブから起動するよう,パソコンのBIOSを設定します。設定方法については,パソコンやマザーボードに付属するマニュアルを参照ください。また,Vine Linux 4.0では起動フロッピの作成は行えません。

 (2)WindowsとLinuxの両方を1台のパソコンにインストールし,起動時に利用するOSを選択する(デュアルブート構成にする)ときには,あらかじめWindowsの起動ディスクを作成しておくことをお勧めします。Linuxのインストールが正常に終了しなかったときには,Windowsを起動するためにその起動ディスクが必要な場合があるためです。デュアルブート構成にする際は,既存OS内のデータを消失したり,既存OSが起動しなくなるなどの危険が伴います。Linuxを初めてインストールするときなどには,Linux専用のパソコンを用意してそこにVine Linuxだけをインストールすることをお勧めします。

 (デュアルブート構成にしたときに)Linuxを削除してWindowsだけが起動する状態に戻すときには,(Linux用のパーティションを削除するのに加えて)ハード・ディスクの先頭領域にあるMBR(マスター・ブート・レコード)にWindowsを起動するプログラムを書き込む必要があります。Windows Me/98では,Windowsの起動ディスクを使って起動し,コマンド・プロンプトで「fdisk /mbr」コマンドを実行します。Windows XP/2000の場合は,Windows回復コンソールを利用します。詳しくは,http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;JP229716を参照してください。

 (3)パソコンのシステム構成によっては,Linuxからその機能すべてを利用できない場合があります。。例えば,ギガ・イーサネットワーク・カードや無線LANの機能は利用できないことがあります。Linux専用ドライバが提供されている場合は,そちらを利用してください。