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10年振りの大変革,その成否

(第3回)「打倒ファイル・サーバー」にマイクロソフトが費やした10年

中田 敦=ITpro 2006/12/18 ITpro

 Officeソフトで作成したファイルを,他人と共有する。そんな時は,ファイルを電子メールに添付して送信したり,ファイル・サーバーにコピーしたりするのが一般的ではないだろうか。そんな状況をずっと不満に思い続けているソフト会社が存在する。Officeの開発元であるマイクロソフトだ。

 実はマイクロソフトは,電子メール・サーバーやファイル・サーバーを売り続ける一方で,「Officeファイルを共有するなら『Office専用Webサイト』が適している」と10年近く訴え続けていた。

 電子メールやファイル・サーバーは,最も単純で,誰にでも使いやすい情報共有手段だが,Officeファイルを共有するには機能が足りない。だからOffice専用のWebサイトを作りましょう,というのがマイクロソフトの主張だった。しかしこの10年間,「機能が豊富」という触れ込みのOffice専用Webサイトは,ファイル・サーバーにとってかわれなかった。Office専用Webサイトの停滞は,マイクロソフトにとってもう1つの「失われた10年」と言える。

 マイクロソフトは「the 2007 Microsoft Office system」において,「SharePoint Server 2007」という「Office専用Webサイト構築ソフト」を懲りずに販売しようとしている。それどころか,「マイクロソフト社内では,SharePoint Server 2007を『Officeサーバー』と呼んでいる。SharePoint Server 2007を中心に据えることで,オフィス業務の様々な領域でOfficeのクライアント製品は一層価値を高められる」(同社インフォメーションワーカービジネス本部の吉村徹也シニアプロダクトマネージャ)と鼻息も荒い。Office専用Webサイトは今度こそ普及するのか。「失われた10年」を振り返りながら分析しよう。

話にならない97年の「Office専用Webサイト」

 「Office専用Webサイト」を作るという構想は,1997年に発売した「Office 97」の時から既にあった。例えばOffice 97には,「文書ファイルを,FTPサーバーに直接保存する」という“新機能”が搭載されていたし,「FrontPage 97」というHTMLエディターも追加された。

 当時のマイクロソフト社長である成毛真氏は日経パソコン1997年2月24日号のインタビューでこう語っていた。「私もいま,Front Page 97を使って自分のパソコンにWebを作っているんです」。Office 97を使えば,社員個人や部門がイントラネット上にWebサイトを作って,そこで情報が共有できる--。マイクロソフトは当時,そう訴えていた。

 しかし,ファイルがアップロードされただけのWebサイトでは,ファイル・サーバーと何の変わりもない。Office 97はOfficeファイルをHTML形式で保存できる機能を持っていたものの,OfficeファイルをHTMLとして共有する方式は,全く根付かなかった。

Office 2000で「Office用サーバー・ソフト」が初登場

 マイクロソフトは2000年に発売した「Office 2000」に,「Office Server Extensions」というサーバー・アプリケーションを同梱した。当時のファイル・サーバーには無い機能を盛り込んだOffice専用Webサイトを構築できる専用ソフトは,Office Server Extensionsが初めてである。

 Office Server Extensionsが備える一般のファイル・サーバーには無い機能とは,「インデックス検索機能」と「通知機能」である。当時のWindowsベースのファイル・サーバーには,Officeファイルを全文検索できるインデックス検索機能が無かった。

 当時から,Officeファイルを共有する手段としてはもう一つ「Exchange Server」の「パブリック・フォルダ」があった。こちらもよく使われていたが,Exchange Serverには今に至るまで,パブリック・フォルダに保存されたOfficeファイルを全文検索する機能がない。

 通知機能,つまりユーザーがファイル・サーバーにファイルを追加した際に,それを他のユーザーに伝える機能も,今に至るまでWindowsベースのファイル・サーバーには存在しない。読者の皆さんの中にも,ファイル・サーバーにファイルを追加するたびに「ファイルを追加しました」といった電子メールを送信している方がいるだろう。

 電子メールにファイルを添付して送信するのもいいが,添付ファイルの多用は,バージョンの異なるファイルが社内に混在するという事態を招きかねない。ファイル本体はサーバーに置いて,ユーザーに通知だけするのがスマートなやり方でもある。

 Office Server Extensionsはファイル・サーバーより機能は多かったが,その一方でデータベース・サーバーやWebサーバーの管理が必要になるなど手間もかかった。また「Notes/Domino」といったグループウエアと比較すると,機能は見劣りした。そこでマイクロソフトは,2001年に発売した「Office XP」に,「SharePoint Team Services」というOffice専用Webサイトの機能強化版を同梱した。さらに,その上位版として「SharePoint Portal Server 2001」という「企業内ポータル・サイト構築ソフト」も同時に発売した。

「ファイルを編集しますよー」の声は消えたか?

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