表2●資格取得時に支給する一時金の平均額(公的および非ベンダー系)
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表3●資格取得時に支給する一時金の平均額(ベンダー系)
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 ソリューションプロバイダが資格取得時に支給する一時金は、ベンダー系を厚遇する傾向から公的/非ベンダー系を厚遇する傾向に様変わりした。今回の「IT関連資格の有効性に関するアンケート調査」では、全体の平均支給額は、公的/非ベンダー系が13万400円で、ベンダー系が5万6900円だった。公的/非ベンダー系の方が高額なのは昨年と同じだが、この格差が今年は一段と広がったのだ。

 大半の公的/非ベンダー系IT資格で、一時金の平均支給額が前回調査を上回った(表2)。一方、ベンダー系は一部の例外を除き軒並みダウンするという対照的な動きになった(表3)。

 営業効果DIが前回調査から9ポイント増えたORACLE MASTER Platinumでさえ、平均支給額は2.5%減の9万6500円。ベンダー系は、ベンダー製品戦略やユーザーニーズに左右され、価値が増減する。ソリューションプロバイダにも、こうしたベンダー系IT資格の取得を“野放図”に拡大することに警戒感が出てきたようだ。

 ただし、シスコ認定エキスパートの平均支給額は、12万6200円で7.0%増。製品の市場シェアが圧倒的に大きいことに加え、資格の知名度と難易度が高いためと見られる。ユニアデックスの神戸弘房事業推進グループ業務部技術教育室長は、「シスコ認定エキスパートの認定取得者が何人いるかが、その会社の技術力の高さを示すものさしになる」と説明する。

「IT関連資格の有効性に関するアンケート調査」について
日経ソリューションビジネスが2006年10月に実施。上場企業など主要ソリューションプロバイダ132社にアンケートを送付し、75社(有効回答率57%)から回答を得た。