今回は,Sambaのクラスタ化への取り組みについて紹介したいと思います。

 その前に,この1カ月間に発生したsamba関連のトピックを紹介しましょう。

Googleからの寄付

 2006年11月3日,米GoogleがSambaプロジェクトに2万ドルを寄付したことが発表されました。プロジェクトメンバーのAndrew Tridgell氏は,「これまでカンファレンスなどの出張旅費を提供することができなかった開発者により多くの支援を提供することができるようになります。」とコメントしています。

http://news.samba.org/announcements/google_annual_donation/

Novellに対する抗議

 2006年11月12日Samba Teamは,11月2日にNovellが発表したマイクロソフトとの提携に対する強い懸念を表明しました。

http://news.samba.org/announcements/team_to_novell/

 要約すると,Novellの今回の発表は

Free SoftwareをNovellから受け取った(SUSE Linux)ものか,その他から受け取ったかものかによって,特許訴訟の対象となるか否かを区別しようとしている。

GPLのソフトウエアは団結してソフトウエア特許に対して反対する立場を取るべきであり,今回の提携は,これに反する立場を取っている。

といったことからSamba TeamはNovellがマイクロソフトとの提携について再考するよう求めています。

samba 3.0.23dリリース

 2006年11月15日にsamba3.0の最新版となるsamba 3.0.23dがリリースされました。

 主な修正内容は

  • winbind機能の安定性の改善
  • FreeBSDでのwinbind関連ライブラリのsonameバージョンの修正
  • SolarisでのQuotaの問題の修正

    となっています。

    http://news.samba.org/releases/3.0.23d/

     Samba Teamのロードマップによると,次はsamba 3.0.24のリリースに向けて,開発が行われるということです。

    Sambaのクラスタ化への取り組み