今回は,マッシュアップ・サイトを公開した後のアクセス分析に有効な Google Analytics と, 実際に 第1回 で紹介したマッシュアップ・サイト「くるくるブログ」を解析した結果から得られた 今後のウェブのトレンドについて解説します。
解析結果など一部の資料は,11月29日(水)開催の情報処理学会のセミナー 『Web2.0の現在と展望』 で報告したものです。
図1:セミナー会場(東京電機大)
セミナーでは, ビジネス・経営者の視点から Web 2.0 をとらえたデータセクション橋本さんの「Web 2.0とは何か」を皮切りに, 筑波大学・水野さんのロングテールのマーケティング理論, 国立情報学研究所・大向さんの Google を超える集合知, スタンフォード大・松尾さんの SNS ソーシャルネットワーク研究といった多彩な内容が展開されました。
Google Analytics アクセス解析のススメ
さて,今回取り上げる Google Analytics は,自分のサイトのアクセス解析を行える Web サービスです。 Urchin 社の製品だったものを現在は Google が無償提供しています。 もともとビジネス向けソフトなので高度な解析機能を搭載しており, 無償でそのすべてを使えるわけではないですが, 個人サイトで利用するには十分な解析処理が可能です。
Google アカウントで Analytics にログインしたら, 自分のウェブサイト URL などを入力し,解析単位となるプロファイルを登録します。 サイトごとの専用のトラッキングコードが発行されますので, その <script> 要素のコードを自分のウェブサイトの各ページ HTML 末尾に埋め込んでください。 ページ末尾以外の場所に貼っても解析できますが, </body> の直前に設置するとブラウザ描画処理速度への影響も抑えられて良さそうです。 (オーバーヘッド・表示遅延はほとんどありません)
<script src="http://www.google-analytics.com/urchin.js" type="text/javascript"> </script> <script type="text/javascript"> _uacct="UA-xxxx-x"; urchinTracker(); </script> |
静的 HTML ファイルで作成された従来型のウェブサイトなら,問題なく埋め込みますね。 サイト全体を解析するためには,サイト内のすべての HTML ファイルを更新する必要があります。 少し手間ですが,初回だけですので頑張って書き換えます。
プロバイダ等のブログサービスを利用している場合は, 通常の記事本文中には <script> 要素を記述できないサイトが多いようですので, HTML テンプレートの書き換えが必要になります。 または,ブログパーツ用のフリーエリアに埋め込める場合もあります。 ブログの HTML テンプレートを編集する機能がないサービスの場合は, 利用できないかもしれません。
各ページへの <script> 要素の埋め込み作業が終わったら,ダッシュボード画面を参照してみましょう。 まだ 0 件の表示のままと思います。 アクセス解析処理はリアルタイムではありません。 翌日まで待つ必要があります。