フリーのTurbo Delphiで始めるWindowsプログラミングインストールのための準備ダウンロードが終わったらインストールする。まずはダウンロードしたファイル「PrereqsJP.zip」を解凍(展開)する。なにやらファイルがたくさんできる。これらは,Turbo Delphi Explorerを実行するのに必要なモジュールである。Turbo Delphi Explorer本体をインストールする前の“準備”として,これらの「必要なモジュール」をインストールしていく。 インストールするモジュールは以下の五つである。 ・.NET Framework 1.1 DelphiのIDEは,.NET Frameworkのマネージド・コードを利用している。そのため .NET frameworkをインストールする必要がある。ただし,ここでインストールするTurbo Delphi Explorerが吐き出すコードは,Windowsネイティブのコードである。開発した実行ファイルを動作させるのに,.NET Frameworkが必要なわけではない。勘違いしないよう注意してほしい。 各モジュールのインストール手順は,以下の通りである。数が多くて面倒だが,着実に順番にこなしてほしい。 まず.NET Frameworkをインストールする。以下のインストーラを順番に実行する。 (1) \dotNETRedist\dotnetfx.exe もし,Windows Server 2003を利用している場合は,下記のモジュールもインストールする。 \dotNETRedist\WindowsServer2003-KB867460-x86-JPN.EXE 次に .NET SDKをインストールする。これはsetup.exeを一つ動かすだけでよい。 \dotNETSDK\setup.exe Internet Explorerのバージョンが6.0以下の場合は,6.1にアップデートする。 \IE60SP1\ie6setup.exe 動かすインストーラはあと三つある。Visual J#のモジュールと,米Microsoftが提供するXMLのパーサ「MSXML」である。 \dotNETJSharp\vjredist.exe そろそろ2杯目のコーヒーを飲みたくなる方もいるかもしれない。でもコーヒーを淹れる前に忘れずにやっていただきたいことがある。米Borland softwareのサイトからインストールするファイルをダウンロードしたときに送られてきた電子メールの処理である。 電子メールに記載されているディレクトリに,このメールの添付ファイルをコピーする。利用する環境やOSによって異なるが,おおむね C:\Documents and Settings\<ユーザー名> である。 ここまでくれば,あとはTurbo Delphi Explorer本体をインストールするだけだ。 Turbo Delphi本体のインストールと起動いよいよTurbo Delphi本体のインストールである。その前に,覚えておいてほしい注意点が一つある。1台のPC(またはVM)にインストールできるTurboシリーズは一つのみ,であることだ。つまりTurbo Delphiをインストールした場合,Turbo C++などのほかのTurboシリーズはインストールできない。複数の言語を利用したい場合はBDSを使用するしかない*1。 それではTurbo Delphiをインストールしよう。これまでの面倒な手順を思えばかなり簡単である。 TurboDelphi_JP.exe を実行するだけだ。 インストールは,すべてデフォルトのままでほぼ問題ない。ただ気になる人や,まれに注意したほうがよい点もあるので,あらかじめまとめておく。インストールの参考にしてほしい。 1.インストールする機能 2.Officeコントロールの選択 3.Indyのバージョン 最後に集積HotFixを適用する。あらかじめダウンロードしておいた以下のファイルを解凍する。 24132_bds2006_update_2_turbo_hotfix_rollup.ZIP 解凍すると、次のファイルが現れる。 BDS2006HotfixRollup.exe このHotfixRollupを実行し,HotFixを適用する。 これらの作業が完了すると,DesktopにTurbo Delphiのアイコンが現れる。ダブルクリックで起動できる。 起動したついでに,画面の様子をざっと紹介しよう。図10は,Turbo Delphi Explorerインストール直後の起動画面である。デフォルトでは,五つの「ペイン」から構成されている。ペインという言葉が聞き慣れない方は,“なにかの機能を意味する集まり”くらいに考えてほしい。
これらのペインを左上から順番に紹介しよう。左上の「構造ペイン」はプログラムの構造を表示する。プログラムで定義する関数や変数をビジュアルに確認できる。その下にある「オブジェクトインスペクタ」は,開発するプログラムに追加した「コンポーネント」の状態(プロパティ)や「イベントハンドラ」を設定する。「コンポーネント」「イベントハンドラ」と聞き慣れない言葉が,続けて出てきたと感じた読者がいるかもしれない。サンプルを一つ動かしてみれば,きっと感覚的に理解できると思うので,ここでは“そういうものだ”程度に思っていてほしい。 ペインの紹介に戻る。画面の右上にある「プロジェクトマネージャ」は,名前の通り,プロジェクトを管理するためのペインである。Delphiでは,いくつかのソース・ファイルのまとまりを「プロジェクト」として管理する。もっとも複数のソースをプロジェクトとして管理する機能は,最近の開発環境では当たり前で,Delphiに限った話ではない。 右下の「ツールパレット」は,「コンポーネント」を表示する。ここから“コンポーネントをビジュアルに置く”という動作を行うことになる。中心の部分は,状況によって「コードエディタ」「デザイナ」などと名前を変える。アプリケーションの開発中に,画面を作成したり,コードを書いたりする部分である。 以上はデフォルトの状態での説明だ。この種の開発環境を触ったことがある読者には,特に説明の必要はないだろう。逆に,初めて触れる読者は,(1)中心部で画面を作成したり,コードを書いたりすること,(2)右下の「ツールパレット」に「コンポーネント」があること,(3)左下の「オブジェクトインスペクタ」で「コンポーネント」のプロパティや「イベントハンドラ」を設定すること――の三つを覚えてほしい。 |