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奥井規晶の悩むなら聞け!

日経SYSTEMS

Q: 後輩の技術力が自分よりも高く,自信を失いました。

2006/12/13
出典:日経ITプロフェッショナル 2005年10月号  73ページ
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

入社3年目です。今年入社した新人の指導を任されていますが,その新人は学生時代に学内LANの管理者だったらしく,すでに私より高い技術力を持っています。先輩として恥ずかしく,すっかり自信を失っています。こんな私でも,仕事を続ける意味はあるのでしょうか。
(コンピュータ・メーカー勤務,SE/女性・25歳)

A: 勝負は最終コーナー。あせらず前進あるのみ!

 「後輩に追い抜かれた」,「後輩の方が優秀だ」と実感したときの悔しさは,私も幾度も体験しました。ずいぶん悩みましたし,眠れない夜もありました。自分に自信がない若いときは,誰でもそんなものです。

 でも,よく考えてみてください。まだあなたもその新人も,社会人としてスタートしてから間もないのです。スタートダッシュで先頭に立った走者が,必ずしも優勝するわけではないでしょう? 私は社会に出て20年たちますが,若いころに「負けた」,「追い越された」と感じた後輩に対して,現時点では8勝2敗くらいで勝っているように思います。

 まあ,そんなことを言われても今のあなたには実感できないでしょう。そんなときは,どんな小さいことでいいですから,その新人よりもあなたの方が優れている点を探してみてください。

 まず,あなたは先に入社した分だけ,社内事情に通じています。困った時に誰に聞けばいいかも,新人よりはるかによく知っているでしょう。仕事というのはチームで進めるものですから,このことはとても大きなアドバンテージです。個人の技術力でかなわないならば,こうやって人脈や情報量で勝負するのも手です。

 後輩から教わる姿勢も大切です。立場や面子にこだわらず,周りから素直な気持ちで様々なことを吸収できる「学習力」が,長期戦での勝敗を決めるのです。

 人が組織の構成員として認められるというのは,その組織の中で自分の役割をしっかりと果たしたときです。必ずしも,優れた技術力を持っている場合とは限りません。あなたなりのやり方でよいのです。周囲の役に立つ事を地道にやっていれば,自然と周囲は認めてくれます。あせらず,自分を磨いていきましょう。

奥井 規晶(おくい のりあき)
1959年神奈川県出身。84年に早稲田大学理工学部大学院修士課程修了。日本IBMでSEとして活躍後,ボストン コンサルティング グループに入社。戦略系コンサルタントとして事業/情報戦略,システム再構築,SCMなどのプロジェクトを多数経験。その後,アーサー・D・リトル(ジャパン)のディレクターおよび関連会社のシー・クエンシャル代表取締役を経て,2001年にベリングポイント(元KPMGコンサルティング)代表取締役に就任。2004年4月に独立。現在,インターフュージョンコンサルティング代表取締役会長。経済同友会会員,日本キューバ・シガー教育協会専務理事。

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