悪者のIPアドレスを突き止めたら(「No.1 悪者のIPアドレスを突き止める」参照),次はそのIPアドレスに対応するMACアドレスを調べる作業だ。
コマンドでMACアドレスを調査
調べたIPアドレスに対して,ping(ピング)を打つこと。LAN上にあるネットワーク機器にpingを打つと,その機器から応答が返ってくる。本来は,この応答を見てその機器がきちんと動いているかどうかを確認するのだが,ここはそういう目的では使わない。このコマンドを実行することで,機器のMAC(マック)アドレスを調べる。
どうしてpingを打つとMACアドレスが調べられるのかというと,pingコマンドを実行すると,pingパケットを送出する前にARP(アープ)というプロトコルを使って,相手のIPアドレスからMACアドレスを調べるからだ。
まずはコマンド・プロンプトから,
ping 相手のIPアドレスと実行する(図2(1))。このpingコマンドを実行すると,応答が4回返ってくる。これで,MACアドレスの情報がパソコンに記憶される。
図2●対象機器のMACアドレスを調べる 悪さをしている機器のIPアドレスがわかったら,そのアドレスあてにpingコマンドを実行したのち,arpコマンドを実行する。そうすれば,悪さをしている機器のMACアドレスがわかる。ただし,この手法はLAN内の機器にのみ有効で,ルーターを越えた先の機器のMACアドレスは調べられない。 [画像のクリックで拡大表示] |
ただし,自分と同じIPアドレスを割り当てられている機器を探す場合は,自分のパソコンは利用できないので,隣の人のパソコンなどからpingを打つ。
pingを打ったあとは,MACアドレスを表示するコマンドを実行する。具体的にはコマンド・プロンプトで
arp -aと実行する(図2(2))。こうすると,IPアドレスとMACアドレスの対が画面に表示される。