NORI(のり) 。有限会社トゴル・カンパニー 代表取締役

 アクセシビリティという観点で様々なWebサイトを見ていると,Flashコンテンツについては残念ながらまだ不十分というのが正直な感想です。

 おそらくこれは,Flashのアクセシリビリティを高めるための情報が,HTMLやCSSなどの他のWebの情報ほど広まっていないからではないかと思います。ひょっとしたら,Flashではアクセシリビリティを高められない,という誤った認識があるのかもしれません。しかしそれは間違いです。

 実はFlashのコンテンツでも,スピーチ・リーダーに対応できますし,ボタンなどもキーボードで操作することが可能なのです。それらはFlashのデフォルトの機能を使えば実装できます。実際,デフォルトのFlashの機能を使った古いFlashコンテンツはアクセシビリティ的には十分で,逆に凝ったコンテンツほど不十分という場合もあります。つまり,アクセシビリティの知識がなかったために,せっかくビジュアル的にはいいコンテンツなのに,アクセシリビリティ面では劣ったものができてしまうわけです。

 ですから今後,Flashのクリエイタの皆さんは,Flash上でのアクセシビリティをもっと意識して,いろいろチャレンジしてほしいと思います。

 

アックゼロヨン・アワード2006表彰式のパネルディスカッションから)