2006年10月23日夜に発表されたソフトバンクの新料金では、「予想外割」こと「ゴールドプラン」が大きな注目を集めている。「通話料&メール ¥0」をうたっているが、実際の利用シーンで本当に安くなるのか、緊急シミュレーションを行った。通話料やメール無料をアピールしているが、他社あての通話料金の高さがネックになりそうだ。

※ゴールドプランの概要や他社との比較を行った前編の記事は、こちらからご参照いただけます。

■“ソフトバンク同士は通話料無料!”に潜むワナとは!?

 業界関係者の多くは、同一キャリア間の通話料を引き下げるサービスが登場するだろうと予測していた。しかし、定額料なしで一気に音声通話を無料にするとは、さすがに誰も考えていなかっただろう。まさに予想外の料金体系である。

 ただし、ソフトバンク同士の音声通話無料には条件があって、もっとも通話が多くなると予想される21時から翌0時台の時間帯は制限があるのだ。この時間帯の請求月内の累計通話時間が200分を超えた場合、30秒ごとに21円の通話料金が発生する。そのため、夜の時間帯にあまり話しすぎると、たとえソフトバンク同士の通話でも通話料が発生するので注意したい。

■表1:ゴールドプランでも、ソフトバンク同士の通話が有料になる!
ソフトバンクのゴールドプラン(予想外割)の概要。(※1)の注釈は、『21時~翌0時台の時間帯は、請求月内の累計通話時間が最大200分を超える場合、30秒ごとに21円かかる』ということで、ここに重要なポイントが隠されていた

■2007年1月15日までの加入期間限定ながら、基本料が月2880円!

 ゴールドプランの公式な基本料は月額9600円だが、2007年1月15日までの期間限定で、月額2880円に設定されている。1月15日までにゴールドプランに加入すれば、プランが続く限り半永久的に月額2880円の基本料で利用できるわけだ。ウィルコム同士が通話料無料の「ウィルコム定額プラン」を意識した料金設定といえる。1月16日以降については未定で、他社の動向などによって変わることになるという。

■表2:ゴールドプランに適用される継続割引
ゴールドプランに適用される継続割引。単身者向けの継続割引と家族割引があるが、どちらも割引率は同じ。2007年1月15日までの加入者に限っては、この表とは関係なく、基本料が一律2880円(11年目以降と同じ)となる仕組みだ

 ゴールドプランには継続割と家族割があり、どちらも加入年数が長くなるほど割引率がアップする仕組みだ。1月15日までの限定料金である2880円は、最高の11年目の割引率と同じ。ただし、最初から70%引きとなると、定価はあってないようなものだから、割引率で他社と比較するのは無意味だろう。定価や割引率のことは考えずに「1月15日までの加入なら、月額基本料2880円」とだけ覚えておけばよい。

 なお、ゴールドプランは3G専用で、以前のスーパーメールやロングメール機などは従来のプランを継続するか、オレンジプランかブループランを選ぶことになる。