「図形描画」ツールバーの各種描画用ボタンを使う

 Excelで地図を作る--。そう言われると,「Excelは表計算ソフト,そんなことはできるわけがない」と思う人が多いかもしれない。ところが実は,Excelは意外と充実した作図機能を備えている。上手に使いこなせば,地図作成ソフトに勝るとも劣らない,見栄えのする地図を作成できるのだ。もちろんExcelには画面表示と印刷結果が完全に一致しないという問題もあるので,印刷時に細かいズレが生じることもあることは承知しておかなければならない。しかし,普段から使い慣れたExcelでちょっとした作図が簡単にできるというメリットは大きい。

 今回から4回に分けて,Excelを使った地図の作り方を紹介する。第1回目となる今回は,道路と川の描き方を取り上げよう(図1)。

図1●Excelを使うと,このようなオリジナルの地図を描くことができる。今回は,道路と川の描き方を紹介しよう

 まずは,作図のための下準備だ。通常,Excelは個々のセルが横長の状態で表示されるが,幅を狭めて正方形にする。これによって,ワークシート全体が方眼紙のようになり,セルの枠線を作図のガイドラインとして使えるのだ。シート左上の角をクリックしてワークシート全体を選択したら,「書式」メニューから「列」→「幅」を選び(図2),開く画面で「列幅」を「1.63」に設定する(図3)。これでセルの枠線が正方形になる(図4)。次に,ツールバーの「図形描画」ボタンをクリックして,「図形描画」ツールバーを表示させておく(図5,図6)。

図2●まずは,ワークシートの縦横を揃えて方眼紙のような状態にして,図を描きやすくしておこう。シート左上の角をクリックしてワークシート全体を選択し(1),「書式」メニューから「列」→「幅」を選ぶ(2)

図3●「列幅」欄を「1.63」に設定し(1),「OK」ボタンを押す(2)

図4●これですべてのセルが正方形になり,シート全体を方眼紙のように使えるようになる

図5●まずは,描画に必要なツールを使えるように,「図形描画」ツールバーを表示させる。ツールバーの「図形描画」ボタンをクリックする

図6●すると,画面下部に「図形描画」ツールバーが表示される。なお,最初からこのツールバー表示されているときは,図5の操作は不要