![]() |
■ソフトバンクの新料金プランは基本的に3種類に分かれる
まずは、ソフトバンク新料金のアウトラインをしっかり押さえておこう。基本的なコースとして、以下のような3種類が用意されている。
■表1:2006年10月23日発表のソフトバンク新料金プラン(すべて税込)
|
この中で目玉となるのは「予想外割(ゴールドプラン)」で、ソフトバンク同士の音声電話が無料になるのが最大の特徴だ。また、文字メールのSMSに加えて、画像や動画が送受信できるメールサービス「MMS(S!メール)」も無料で利用できる。孫社長は「8割のユーザーがこれに加入するだろう」と発言している(筆者の想定は、後編で述べるように異なるが)。
それに対して「ブループラン」と「オレンジプラン」は、ライバル2社の料金体系にピッタリ合わせたもので、いわばものまねプラン。月額基本料を210円だけ安くすることで、常に他社より安いことをアピールするものだ。
ユーザーは、この3種類をどれでも自由に選べる。他社から移行するユーザーでも、新規ユーザーでも、現ソフトバンク(ボーダフォン)ユーザーでも、この3種類の中から選択可能である(10月23日ソフトバンク広報への問い合わせで確認)。
■年間割引の年数を引き継げるので、今までのユーザーにも恩恵アリ
もう1つ、ユーザーにとってうれしいニュースがある。それは、年間契約割引の年数を引き継げることだ。2007年1月15日までのキャンペーン期間中のみとなるが、既存のソフトバンク(ボーダフォン)ユーザーだけでなく、ドコモ・auといった他社からの移行でも加入年数を引き継げるのだ。
これまで、番号ポータビリティでは年間契約割引の年数がリセットされるため、毎月の料金が上がると予想されていた。年間契約割引は、加入年数が長くなるほど割引率が上がるが、MNPで移行すると1年目からのスタートとなり、基本料が高くなってしまう。
しかし、2007年1月15日までのキャンペーン期間中は、他社から移行する場合でも、加入年数を引き継げる。たとえば、ドコモ4年目の人がソフトバンクへ移行しても、4年目の割引率が適用されるわけだ。
■表2:他社ユーザーも年間契約割引の加入年数を引き継げる |
![]() |
また、ゴールドプラン・オレンジプラン・ブループランの3つとも、継続割引や年間契約割引の年数の数え方が「ソフトバンク加入年数」に変わっている。今までのハッピーボーナスでは、ボーダフォンの加入年数ではなく、ハッピーボーナスという割引サービス自体の加入年数で数えていた。そのため、割引サービスを変えると、1年目からのスタートとなってしまうデメリットがあった。
それに対し、今回の3つのプランはすべて「ソフトバンク加入年数」に変わっており、J-フォンやボーダフォン時代からの加入年数を引き継げることになる。旧スーパーボーナスで問題となっていた加入年数引継ぎのトラブルも、これでクリアになりそうだ。
さらに、10月24日にソフトバンク広報に問い合わせたところによると、「ソフトバンク加入年数になったので、年数が増えるパターンもある」とのことだ。実例を挙げると、「J-フォン→ボーダフォンから使っている5年目のユーザーがハッピーボーナスに2年間加入していて、そこからオレンジプランに移ると、年間割引の年数が“5年目”からになる」というパターンだ。
このように、ハッピーボーナスを使っていた時より、継続割引や年間割引などの年数が増える事態も起きるわけだ。既存ユーザーにとっては実にありがたく、旧スーパーボーナスでの混乱を解消する一手にもなっている。
![]() |
▲ ソフトバンクの新料金「オレンジプラン」の年間割引では、年数のカウント方法が「ソフトバンクご加入年数」に変わっている。これは「ゴールドプラン」や「ブループラン」でも同様だ |
なお、今までのプランも続行される見込みで、変更手続きをしなければハッピーボーナスや年間割引などの旧割引サービスもそのまま利用できる。また、年間割引やハッピーボーナスからゴールド/オレンジ/ブルーの各プランへ移行する場合には、解約手数料は発生しない。