図 OUIはIEEEが管理する
図 OUIはIEEEが管理する
[画像のクリックで拡大表示]

 OUI(organizationally unique identifier)とは,イーサネットLAN内で使われるMAC(medium access control)アドレスの前半部分を指す。MACアドレスは,LAN機器のベンダーが製品出荷時にLANアダプタなどに固定で割り当てる48ビットのアドレス情報である。

 MACアドレスは,世界規模で個々の製品に重複せずにユニークな値が割り当てられる。そのためには,なんらかの管理体制が必要となる。MACアドレスでは,MACアドレスの前半部分をOUIと決め,LANの標準化を担当するIEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)が各ベンダーに割り当てることで管理できるようにしている。MACアドレスの後半24ビットについては,OUIを割り当てられたベンダーが製品ごとに重複しないように責任を持って割り当てる。こうすることで,MACアドレスは製品固有の番号となる。

 OUIはネットワーク製品を提供するベンダーがIEEEに申請し,お金を払って登録する(図)。OUIの申請には1650ドルが必要だ。OUIを一つ取得すると,後半の24ビット分である1677万7216個という膨大な数の製品に個別のMACアドレスを割り振れることになる。これをほとんど使い切ってしまったら,次のOUIを申請する。

 ただし,現時点で複数のOUIを取得しているベンダーは米ゼロックスや米シスコシステムズなどほんの一部。一つのOUIだけで足りているベンダーがほとんどだ。

 IEEEが割り当てたOUIはインターネットで検索できる。ここで,自分のパソコンに設定されているMACアドレスのOUIを検索してみよう。まず,IEEEの検索用ページにアクセスする。「Search for:」と書かれている入力スペースにOUIを入力し,その下のSearchというボタンをクリックする。すると検索結果を表示した画面が登場し,OUIを保有するベンダーがわかる。