Virtual Server 2005 R2は,Windows Server 2003またはWindows XP(評価環境のみ)をホストとして動作する仮想化ソフトウエアである。32ビット版と64ビット版の2つが用意されている。

 Virtual Server 2005 R2を動作させるためのハードウエア要件は,表1の通りである。これ以外に,ゲストOSを動作させるためには,それに割り当てるだけの追加の物理メモリーおよびハードディスクが必要となる。

表1●Virtual Server 2005 R2を動作させるためのハードウエア要件
表1●Virtual Server 2005 R2を動作させるためのハードウエア要件

 Virtual Server 2005 R2は,CPUのハイパースレッディング機能に対応した。以前のVirtual Server 2005では,ハイパースレッディングを有効にするとパフォーマンス上の問題が生じたため,ハイパースレッディングを無効にすることが推奨されていた。

 また,対応する最大CPU数はソケット単位となっている。デュアルコア・プロセッサの場合は最大64コア,さらにハイパースレッディングに対応したCPUであれば最大128論理CPUに対応する。なお対応する64ビット環境はx64のみで,Itaniumには対応していない。

 現在,サポート対象となっているVirtual Server 2005 R2の稼働OS(ホストOS)は,32ビット版およびx64版のWindows Server 2003/同SP1/同R2である。評価目的などの場合にはWindows XP Professional(32ビットまたはx64)上でも使用可能だが,実運用環境での使用はサポートされていない。

仮想化レイヤーがサービスとして動作

 Virtual Serverは「Virtual Machine Monitor(VMM)」と呼ばれる仮想化レイヤーを備えており,VMMが仮想マシンの作成やインスタンスの管理,ゲストOSとの通信などを担っている。Virtual ServerはWindowsのサービスとして動作するマルチスレッドのアプリケーションであり,各仮想マシンは個別のスレッドで動作している。また,仮想マシンのI/Oは子スレッドで動作する。