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テレコム・インサイド

日本のAsterisk最新事情(5)
「黒船Asterisk」,他陣営はこう見る

遠巻きに見る国内PBXメーカー「まだ我々の敵ではない」

山崎 洋一=日経コミュニケーション 2006/10/13 日経コミュニケーション
出典:日経コミュニケーション 2006年10月1日号
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
目次一覧

 数人から最大500人程度の企業をターゲットに,本格的な販売活動が始まったAsteriskソリューション。だがこの市場には,多くのプレーヤがひしめき合う。既存のIP-PBXメーカーは,中小企業向けマーケットを重要視するようになっている。これらの“他陣営”はAsteriskをどう見ているのだろうか。

「気にはなっている,だが脅威ではない」とIP-PBXメーカー

図1 Asteriskを取り巻くPBXメーカー
(クリックすると画面を拡大)
図1 Asteriskを取り巻くPBXメーカー

 NEC,富士通,日立製作所,沖電気工業といったIP-PBXメーカーはいずれも,IP電話導入の裾野が中堅・中小企業に広がってきていると見て,中小企業市場に注力し始めている。7月にはNECが中小企業向けに100万円のIP電話のパッケージ製品を投入するなど,各社が中小規模向けの製品を用意している。

 こうした大手メーカーはAsteriskを,「無償配布されているので気になっているが,脅威ではない」(沖電気工業の三浦卓IPシステム本部マーケティング部担当部長),「今はあまり気にしていないが,注視していかなくてはならないもの」(富士通の児玉道夫ネットワークサービス事業本部企画開発事業部プロジェクト部長)と見る。

 こうした評価のよりどころになっているのは,オープンソースの扱いづらさとサポートの不安,そして実績である。NECの石原伸一UNIVERGEサポートセンター長は,「オープンソース・ソフトを自分で導入するのと,それをベースに商用化した製品を導入するのとでは,品質保証の面でレベルが違う。Asteriskの商用製品も,大手が持っている製品と比べると実運用している例が少なく,信頼性のレベルが異なる」と話す。

 日立の秋葉俊夫CommuniMax販売支援センタ主任技師は,将来的には何らかの形で競合,あるいは連携するのかもしれないとしながら,「今はどの規模をターゲットにしているかがよく分からない」と説明する。既存のメーカーは,Asteriskはまだ実績が少なく,信頼性やどのようなユーザーに向くのかなどの点で未知数と見ているのだ。

価格と機能に自信持つボタン電話ベンダー

 一方では,ボタン電話システムもAsteriskの対抗馬になる。Asteriskは社員が数人程度といった,ボタン電話と同じ小規模拠点をターゲットの一つとしているからだ。そのボタン電話は,価格面ではAsteriskといい勝負。機能面では有利な位置に着けている。例えば日立コミュニケーションテクノロジーの「ET-6.10iAII」の場合,ISDNに1回線接続でき,多機能電話機4台の構成で42万円から。同社の山崎貞二企業ネットワーク事業部事業企画部主任技師は,「ボタン電話はドアホン連携など多機能。これをIP化することは難しいのではないか」と言う。

 サクサは,一部のAsterisk製品に接続できる多機能IP電話機を提供しているが,主力製品はボタン電話装置だと言い切る。小野明ネットワークソリューションカンパニー事業企画部事業推進担当部長は,「1つのボタンに1番号を割り当てて,使用中のラインの番号を点滅させるような使い方は,電話機にもサーバーにも負荷がかかりやすい。AsteriskのようなIP電話では実現が難しいのではないか」と話す。

 こうして見ると,Asteriskが数人規模をターゲットにしても,数十~数百人以上の規模を狙っても,そこには強力なライバルがいる。大手インテグレータまでを巻き込みつつあるとはいえ,市場獲得は決して容易ではない。現在クローズアップされるのはもっぱら価格が安いという点だが,それ以外にAsteriskならではの長所を打ち出していく必要がありそうだ。

マイクロソフトは敵か味方か

 ソフトウエア・ベースのIP電話サーバーとしては,マイクロソフトが来年発売する「Live Communications Server2005」(LCS)の後継版も気になる存在だ。「Office Communications Server 2007」(OCS)である。IP電話関連の機能が強化されると報じられ注目を集めている。まだすべての機能は明らかになっていないが,現バージョンで持つSIPサーバー機能に加え,MCU(多地点接続)機能や,今後登場するエンベデッド端末(電話機)向けの保留・転送,QoSなどの機能が搭載されるという。

 では,OCSはAsteriskの競合製品になるのか。マイクロソフトの越川慎司インフォメーションワーカービジネス本部リアルタイムコラボレーション製品マーケティングマネージャは,「対抗という感じはあまりしない。むしろ,将来的には連携もありうるのではないか」と明かす。

 実際,マイクロソフトはこれまで,サードパーティのゲートウエイ装置を介してLCSをPBXと連携させるなど,電話についてはパートナと協業する策をとってきた。今年5月に発表したNECとの提携内容にも,IP-PBXとの連携が含まれている。同様にAsteriskについても,「オフィス全体のコミュニケーション手段のコントロールはOCS,そのうち電話のコントロールはAsterisk」という連携が成り立つ可能性がある。

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