米Intel Corp.は,45nm世代の半導体工場の稼働時期について,かねて表明している2007年下半期に変更がないことを開発者向け会議「Intel Developer Forum(IDF) Fall 2006」で強調した。基調講演に登壇したPresident and CEOのPaul Otellini氏は,現在15種のLSIを45nmルールで開発中であることを明らかにした。「45nmルールの適用品は2006年第4四半期にも設計が完了する。ノート・パソコンやデスクトップ・パソコン,サーバ機向けなど,すべての市場に向けて製品を準備している」(Intel社のOtellini氏)。
基調講演では,45nmルールの製造技術に対応する工場の整備状況について語った。同社は米国オレゴン州にある工場「Fab D1D-Oregon」で現在,45nmルールの製造技術の立ち上げ作業を進めている。さらに45nm製造ライン向けに2カ所で新工場を建設中である(Tech-On!の関連記事)。イスラエルの「Fab 28-Israel」と,米国アリゾナ州の「Fab 32-Arizona」だ。「この3つの工場が,45nm製造ラインとして立ち上がることになる。いずれも2007年中に稼働する」(Intel社のOtellini氏)。
2005年第4四半期から量産製造を始めた65nmのプロセス技術についても言及した。現在マイクロプロセサの製造に適用しており,その出荷数は既に4000万個に達した。65nmプロセスには第2世代のひずみSi技術を適用し,90nmプロセスに比べて性能を最大30%向上させている。Intel社によると,45nmプロセス技術では65nmプロセスからさらに最大20%の性能向上が図られるという。