パッケージ管理システムの使い方

 Fedora CoreやVine Linuxでは,RPM(RPM Package Manager)を用いてパッケージ管理が行えます。

 RPMはバイナリ形式と,ソース・プログラム形式のパッケージ管理を行えますが,ここではバイナリ形式だけを取り上げます。ファイルの拡張子は「.rpm」になります。RPMパッケージはCD-ROM(またはDVD-ROM)で入手,あるいはインターネット経由でダウンロードすることになります。

 CUI環境のRPMパッケージ管理用コマンドは「rpm」です。パッケージのインストールなどにはシステム管理者権限が必要です。

●パッケージ情報

 インストール済みのパッケージ情報を表示するには,「-q」「-qi」「-ql」のオプションを付加して,パッケージ名を指定します。例えば,テキスト・エディタEmacsのパッケージ情報を表示する場合は,

などと表示されます。Emacsバージョン21.3リリース17がインストールされています。オプション「-qi」を付加すると,パッケージの簡単な説明なども表示されます。オプション「-ql」を付加すると,パッケージに含まれるファイル一覧が表示されます。

 未インストールのパッケージ(例えばテキスト・エディタXEmacs)を指定すると,以下のようなエラー・メッセージが表示されます。

これによりXEmacsのパッケージはインストールされていないことが分かります。

 未インストールのパッケージ情報を表示するには,オプション「-qp」を付加します。オプション「-qip」あるいは「-qlp」を付加すると,パッケージの簡単な説明やファイル一覧が表示されます。

●パッケージのインストール方法

図3 XEmacs関連のパッケージをインストールする
この例では,必要なライブラリがないため,エラーが表示されています。
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 パッケージをインストールする場合には,オプション「-ivh」を付加してシステム管理者権限でrpmコマンドを実行します。例えば,XEmacs関連のパッケージをインストールするのであれば,図3のように入力します。この例ではエラーが発生しています。原因は,XEmacsの実行に必要なライブラリをインストールしていないためです*14。必要なライブラリをインストールしてから,再度XEmacsをインストールしましょう。このように,RPMではパッケージの依存関係をきちんとチェックしてくれます。

 ちなみに,インストール済みのパッケージをアップデートするには,オプション「-Uvh」を付加します。また,インストール済みのパッケージを削除するには,オプション「-e」を付加します。