(5)util-linuxのコンパイルと導入
 util-linuxは,ログイン・プロンプトやttyコマンド,ディスク操作に関連するコマンドなどを含む,Linuxシステムに必要なコマンド群である。まずは,util-linuxのソース・アーカイブを展開する。


図10 MCOFIGファイルの変更・追加個所
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 次に展開したutil-linuxのソース・アーカイブをコンパイルしていくわけだが,図10に示したようにconfigureコマンドを実行するときに参照されるMCONFIGファイルをあらかじめ自分Linux用に書き換えておく。書き換えたら,

を実行し,コンパイルして導入する。MCONFIGファイルで指定したディレクトリにインストールされる。

(6)sh-utilsのコンパイルと導入
 sh-utilsは,sttyやsuなどを含むシェル関連のコマンド群である。sh-utilsのソース・アーカイブを展開し,

次のようにしてコンパイルし,導入する。--prefixオプションでは,コンパイルにより作成されたバイナリ・ファイルのインストール先を指定している。

(7)net-toolsのコンパイルと導入
 net-toolsは,ifconfigやnetstatなどのネットワークに関連するコマンド群である。自分Linuxをサーバーとして動作させるためには不可欠なものだ。まずは,net-toolsのソース・アーカイブを展開する。

 このnet-toolsには,イーサネットやトークン・リングなどのさまざまなネットワークをサポートする設定が用意されており,その設定を施してからでないとコンパイルを実施できない。また,展開したソース・アーカイブに含まれるMakefile内に記されたインストール先の変更も必要だ。

 ネットワークに関する設定を行う前に,viなどのテキスト・エディタなどでMakefileを開き,73行目の,

を有効(「#」を取る)にし,インストール先のディレクトリに変更しておこう。

 続けて,


表2 net-toolsのネットワークに関する設定
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を実行し,対話形式でネットワークの設定をしていく。設定を変更しなければならない個所を表2に示した。自分Linuxでは,イーサネットに関連する項目を有効にした。ほとんどの場合はこの設定で問題ないはずだ。もし特殊なネットワーク環境で利用したい場合には,必要に応じて設定を変更していただきたい。なお,今回はIPv6を考慮しないことにしている。

 ここまで終了したら,

によりコンパイルと導入を行う。