概要  
Windowsパソコンをシャットダウンする。自分自身だけでなくネットワーク経由でほかのパソコンもリモートでシャットダウンできる。以前はリソース・キットのツールとして提供されていたが,Windows XP以降ではOSの標準機能として実装されている。

 構文  

Windows Server 2003:
shutdown {/i|/l|/s|/r|/a|/p|/h|/e} [/f] [/m \\コンピュータ名] [/t 秒数] [/c "コメント"] [/d [p:]主因コード:副因コード]

Windows XP:
shutdown {/i|/l|/s|/r|/a} [/f] [/m \\コンピュータ名] [/t 秒数] [/c "コメント"] [/d [u][p]:主因コード:副因コード]

※オプションについては,"-"または"/"のどちらでも実行可能。

 利用環境  
Windows 95 ×
Windows 98 ×
Windows Me ×
Windows NT 4.0 ×
Windows 2000 ×
Windows XP ○
Windows Server 2003 ○

 オプション 
(なし)または/?ヘルプを表示する。
{/i|/l|/s|/r|/a|/p|/h|/e}コマンドの動作を指定するオプション。コマンドの実行に当たっては,どれか一つを選択する。
/i GUIモードで起動する。GUIモードでは,Windows XPは"シャットダウン/再起動/ログオフ"が,Windows Server 2003は"シャットダウン/再起動/予期しないシャットダウンのコメント"が実行できる。この/iオプションは最初に指定する必要がある。
/l 自分自身のログオフをタイムアウトなしに実行する。/mオプションを利用してもリモート・コンピュータのログオフは実行できない。また,/tオプションを使ってタイムアウトを設定することもできない。
/s シャットダウンを実行する。
/r 再起動を実行する。
/a 実行したshatdownコマンドの動作を中止(abort)する。タイムアウトが完了しないうちに実行した場合にのみ有効。
/p タイムアウトや警告なしで自分自身をシャットダウンし電源を切る。Windows Srever 2003のみで有効。
/h 自分自身を休止状態で終了する。Windows Srever 2003のみで有効。
/e 停電や障害などで再起動したあとに記入する"コンピュータが予期せずシャットダウンされた理由"をイベント・ログに記載する。通常はリモート・コンピュータに対して実施する。Windows Srever 2003のみで有効で,実行先もWindows Server 2003の必要がある。
/fユーザーに警告なしで,アプリケーションを強制終了する。
/m \\コンピュータ名実行先のコンピュータを指定して,ネットワーク経由でリモートのマシンに対してシャットダウン所持を実行する。実行先のOSとしてはWindows 2000/Windows XP/Windows Server 2003が有効。
/t 秒数シャットダウンや再起動をコマンド実行した際のタイムアウト時間を設定する。このオプションで設定しない場合の初期値は30秒に設定されている。Windows Server 2003では「0~300」(秒)の範囲しか設定できないが,Windows XPでは筆者が試した限り300秒を超える大きいタイムアウト時間も設定可能であった。
/c "コメント"シャットダウン時に表示され,「シャットダウンイベントの追跡ツール」の「説明」欄に記入するコメントを設定する。半角127文字までのコメントを設定可能。
/d [u][p]:主因コード:副因コードWindows XPのshutdownコマンドで「シャットダウンイベントの追跡ツール」と同じ機能を使いたい場合に使用する。シャットダウンイベントの追跡ツールでは,重大な理由(主因)コードと重大でない理由(副因)の2つの番号で,シャットダウンや再起動時の理由をイベント・ログに記録する。重大な理由コードは0~255,重大でない理由コードは0~65535の範囲で指定するが,いくつかのコードに関してはデフォルトで定義済みである。これ以外の内容を記録したい場合は,管理者自身がレジストリ値にユーザー定義することで,同じように記載することができる。なお,uはユーザー定義のコードであることを示し,pは"計画済み"のコードであることを示す。これらの情報を正しく指定しないと,イベント・ログに正確に記載されない。
/d [p:]主因コード:副因コードWindows Server 2003のshutdownコマンドで「シャットダウンイベントの追跡ツール」と同じ機能を使いたい場合に使用する。シャットダウンイベントの追跡ツールでは,重大な理由(主因)コードと重大でない理由(副因)の2つの番号で,シャットダウンや再起動時の理由をイベント・ログに記録する。重大な理由コードは0~255,重大でない理由コードは0~65535の範囲で指定するが,いくつかのコードに関してはデフォルトで定義済みである。デフォルトで定義されているコードがWindows XPとは異なっている点に要注意。管理者自身がレジストリ値に定義することで,ユーザー定義のコードも利用できる。なお,p:は"計画済み"のコードであることを示す。


 使用例1:パソコンを確実にシャットダウンする(クリックで詳細表示)  
shutdown /s /f

 使用例2:ログオフの処理をする(クリックで詳細表示)  
shutdown /l /f

 使用例3:理由を記録しながら再起動する(クリックで詳細表示)  
shutdown /r /d up:主因コード:副因コード