Excelのデータを自動で「人」「百万円」「千台」などの単位で表示する

2006.08.10

セルをドラグで選択→右クリック→「セルの書式設定」
→「表示形式」タブの「ユーザー定義」を書き換える

　Excelの表で図1のように「人」「百万円」といった単位が表示されていると，一目で内容を把握できる。しかし，各セルにいちいち「15人」「266百万円」などと入力するのは面倒だ。その上，このような入力の仕方をすると，Excelはデータを文字列として認識してしまうので，計算にも使えない。そんなときは，「セルの書式設定」で表示形式を設定すれば，この難問は一挙解決だ。

図1●数字を入力するだけで，「人」「百万円」「千円」といった単位を付けて表示させたい

「セルの書式設定」で「人」「百万円」などの表示単位を設定

　では実際の操作方法を説明しよう。まず設定画面を開くには，入力したいセルをドラグし，選択されたセルを右クリックして，「セルの書式設定」を選ぶ（図2）。開く画面の「表示形式」タブで，「ユーザー定義」を選ぶ。すると，「種類」欄に「G/標準」と表示されるので，ここを表示したい形式に合わせて書き換えればよい。

図2●「人」の単位を付けて表示させたいセルをドラグし(1)，選択したセルのどれかを右クリックし(2)，「セルの書式設定」を選ぶ(3)

　「人」という単位を表示させる場合は，「#,##0"人"」と書き換える（図3）。「人」以外の文字は，半角で入力するのがポイントだ。末尾の「"人"」は，数字の後に「人」を表示することを示している。このように，末尾に単位を表示させる場合は，その文字を「"」（ダブルクォーテーション）で挟んで入力するのがルール。「人」以外に，「台」「個」「!)」など，様々な単位を入力できる。

　「#」と「0」は，数値の桁を示し，「,」（カンマ）は，三桁ごとに区切りを入れることを示す。「#,###」と「#,##0」には，「0」を入力したとき，前者は何も表示されず，後者は「0」になるという違いがあるが，ここでは「#,##0」を選んだ。このように設定しておくと，セルに「15」と入力すれば「15人」（図4），「0」と入力すれば「0人」，「1598」と入力すれば「1,598人」と表示される。

図3●「表示形式」タブで，「ユーザー定義」を選ぶ(1)。すると，「種類」欄に「G/標準」と表示されるので，これを「#,##0"人"」に書き換えて(2)，「OK」を押す(3)

		図4●人数を表示させたいセルに「15」と入力してみると（上），自動的に「15人」と表示された（下）

　次に，「百万円」または「千円」の単位で数字を表示させてみよう。この場合は，「#,##0,,"百万円"」（図5～図6）または「#,##0,"千円"」と設定する（図7～図8）。先ほどとの違いは，数値の後に，「,」（カンマ）を入力すること。「,」を数値の末尾に一つ入れると下三桁が省略されて「千」単位になり，二つ入れると下六桁が省略されて「百万」単位になる。例えば，「111222333」と入力した場合，「#,##0,,"百万円"」と設定されたセルでは「111百万円」，「#,##0,"千円"」と設定されたセルでは，「111,222千円」と表示される。

　なお，このやり方で単位を付けた場合，各セルに入力した数値は，きちんと数値データとして認識される。したがって，それらの数値を使って計算をすることが可能だ。

図5●「百万円」の単位で表示させたいセルをドラグし，選択したセルを右クリックして「セルの書式設定」を選ぶ(1)。開く画面の「表示形式」タブで，「ユーザー定義」を選び(2)，「種類」欄を「#,##0,,"百万円"」に書き換え(3)，「OK」を押す(4)。これで設定は完了だ

図6●2003年の売上額は「2億6578万4562円」。そこで，「265784562」と入力してみた。すると，「266百万円」と表示された。十万円の位の「7」が四捨五入で切り上げられていることがわかる。このように，自動的に百万単位での表示になるので，自分で「266」などとと入力しなくてよい

図7●「一人当たりの月間売上高」は，すでに入力してある数字を使って計算し，「千円」単位で表示させよう。まずは，表示形式の変更だ。表示させたいセルをドラグし，選択したセルを右クリックして「セルの書式設定」を選ぶ(1)。開く画面の「表示形式」タブで，「ユーザー定義」を選び(2)，「種類」欄を「#,##0,"千円"」に書き換え(3)，「OK」を押す(4)