IP電話の基礎(1) 加入電話との違いを知る 消費者向けの新しいサービスが続々と登場して注目を集めたIP電話ですが、このところ企業でもIP電話の導入が進んでいます。この連載では、IP電話を実現する仕組みや基本的な技術を紹介していきます。第1回目は、IP電話と従来の電話の違いについて説明します。 [ 2003年11月20日 ] |
IP電話の基礎(2) 呼制御と音声処理の二つで通話を実現 IP電話は、相手先と接続、切断するなどの呼制御と、音声をIPパケット化するなどの音声処理の大きく二つの機能で実現しています。今回はIP電話サービスの一般的なシステム構成を例に、IP電話の基本的な仕組みについて説明します。 [ 2003年11月26日 ] |
IP電話の基礎(3) 音声のパケット化と品質確保 今回は、音声のパケット化機能について見ていきます。音声を一定の形式のデータに変換してIPネットワークに乗せるための機能です。IP電話網との接続に使う「VoIP(Voice over IP)アダプタ」や「ゲートウエイ装置」などがこの機能を備えています。これらの機器は、音質劣化を抑える役割も持ち合わせています。 [ 2003年12月10日 ] |
IP電話の基礎(4) 音声を圧縮する方式 IP電話サービスでは、音声をIP電話網内で効率的に伝送するためにデータ量を圧縮しています。今回は、音声の圧縮と符号化の方式を取り上げ、それぞれの方式がどのような場合に使われているのかを説明します。 [ 2003年12月22日 ] |
IP電話の基礎(5) 音声の途切れをなくす「パケット損失補償」 IP電話網内では、しばしばパケット損失が発生します。そのままにしておくと、音声が途切れる、雑音がひどくなるなどの現象につながります。VoIP(Voice over IP)アダプタなどには、パケット損失が発生しても通話に支障が出ないような対策を実施する必要があります。 [ 2004年01月14日 ] |
IP電話の基礎(6) 呼制御サーバーの8つの役割 呼制御サーバーは、文字通り、電話番号をもとに相手先と接続したり、切断したりする動作を制御する役割を持っています。ユーザー情報の管理や電話番号とIPアドレスの変換、通話記録の管理など幅広い機能を持っています。 [ 2004年02月04日 ] |
IP電話の基礎(7) グローバルな“番号翻訳”の仕組み「ENUM」 国内でIP電話サービスの相互接続が盛んになっています。海外のIP電話網とも接続する時代がやがて訪れます。グローバルにIP電話と通話するため、現在検討されている番号翻訳の仕組みが「ENUM(イーナム)」です。番号翻訳とは、電話番号をIPアドレスに変換することです。 [ 2004年02月20日 ] |
IP電話の基礎(8) H.323やSIPなど、代表的な呼制御プロトコル 相手先に電話をかけたり、通話が終ったあとに電話を切ったりするためには、通話の開始から終了まで“決められた手順”の処理が必要です。これを定義しているのが呼制御プロトコルです。IP電話の代表的な呼制御プロトコル4種類を簡単に説明します。 [ 2004年03月09日 ] |
IP電話の基礎(9) 将来性No.1の呼制御プロトコル「SIP」 SIPは最も新しい呼制御プロトコル。採用するIP電話サービスや対応機器が急増している「注目株」です。テキスト・ベースであり、手順が簡単であることが特徴です。電話以外のアプリケーションでも利用が始まっています。 [ 2004年03月24日 ] |
IP電話の基礎(10) IPアドレス変換機能を介して音声を通す方法 IP電話は、ファイアウォールなどのセキュリティ機器が原因で通信できなくなることがあります。グローバル・アドレスとプライベート・アドレスを変換するNAT(Network Address Translation)やNAPT(Network Address Port Translation)などの機能が、その原因となっています。しかし、これを解決できる技術や機器が出てきました。 [ 2004年04月07日 ] |
IP電話の基礎(11) 音声品質の主観評価である「MOS評価」と客観評価の概要 IP電話では、音声品質の良し悪しがよく話題に上ります。その評価方法には、人間が耳で聞いて音質を判断する「主観評価」と、測定器を使う「客観評価」があります。これから3回にわたり、音声の品質を評価する方法を紹介していきます。1回目は、主観評価と客観評価の概要と、最も古くから利用されてきた「MOS評価」について説明します。 [ 2004年04月21日 ] |
IP電話の基礎(12) 測定器を使い音質を評価--「PSQMとPESQ」 客観的に音声品質を評価する方法には、PSQM(Perceptual Speech Quality Measure)やPESQ(Perceptual Evaluation of Speech Quality)などがあります。測定器を使うので手間がかからず簡単です。ただし、PSQMやPESQでは、IP電話の音声品質を正確に測るには十分とはいえないところがあります。 [ 2004年05月12日 ] |
IP電話の基礎(13) 050番号割り当ての基準に採用された「R値」 IP電話の音声品質評価で最近よく使われるのが、「R値」を利用する客観評価の方法です。総務省がIP電話専用の電話番号を割り当てる基準として採用しているからです。R値は、雑音やエコーなどのネットワークの特性を表すパラメータをもとに計算して、通話品質を割り出したものです。 [ 2004年05月26日 ] |
IP電話の基礎(14) サービスの信頼性を向上させる 電話サービスは、社会インフラとして重要な役割を担っています。IP電話も、同様の役割を求められるようになるでしょう。各事業者はルーターなど通信機器を冗長化するなどして、ユーザーがいつでも通話できるようにする工夫をしています。 [ 2004年06月09日 ] |
IP電話の基礎(15) 110番や119番へ発信するための課題 IP電話が固定電話のサービスとして独り立ちするには、110番などの緊急電話をかけられるようにする必要があります。加入電話は緊急電話のためにさまざまな仕組みを取り入れています。IP電話で緊急電話を実現するには、乗り越えるべきハードルがあります。 [ 2004年06月23日 ] |
IP電話の基礎(16) 加入電話網とIP電話網の接続 加入電話網とIP電話網では、使用する信号方式が異なります。しかし、加入電話ユーザーとIP電話ユーザーは問題なく通話できます。二つの網の間に、それぞれの信号方式を翻訳して橋渡し役となるゲートウエイ装置があるからです。 [ 2004年07月07日 ] |
IP電話の基礎(17) 課題が残るIP電話網の相互接続 IP電話は、加入電話の後に携帯電話とも相互に発着信ができるようになりました。ところが、IP電話同士でも異なるIP電話サービス間だと通話できないケースがある、という問題が残りました。IP電話サービスの間で、標準的な相互接続ルールがなかったためです。 [ 2004年07月14日 ] |
IP電話の基礎(18) IPセントレックス・サービスとは何か IPセントレックス・サービスが注目されています。IPセントレックス・サーバーを通信事業者などのセンターに設置し、PBXが備える機能を複数の企業や拠点に一元的に提供できます。拠点ごとに設置していたPBXが不要になるなど、コストの削減につながります。 [ 2004年07月28日 ] |
IP電話の基礎(19) IP電話サーバーの導入と選択 IP電話サーバーを導入すれば、従来のPBXと比べて、運用・保守などの費用が削減できます。機器やネットワークの一元化などが図れるからです。また、IP電話サーバーを選択する場合、電話機の操作方法や従来の機器が使えるかなどに注意した方がいいでしょう。 [ 2004年08月18日 ] |
IP電話の基礎(20) IP化で電話の利便性を向上させる IP電話の導入には、電話の利便性を向上させる効果もあります。電話機の移設が容易になる、パソコンとの連携によって電話が使いやすくなる--といったメリットが考えられます。コスト削減も大事ですが、IP電話の導入を検討する際には、このようなメリットを併せて考慮してほしいところです。 [ 2004年09月07日 ] |
IP電話の基礎(21) 加入電話と異なる課金計算の方法 IP電話サービスの料金レートは、通話相手との距離に依存しません。通話時間だけに依存しますので、単純な計算で料金を算出できます。同じIP電話事業者のユーザー同士の通話を無料とする場合、呼制御サーバーが課金するかどうか判断して無料となるように処理します。 [ 2004年09月29日 ] |
IP電話の基礎(22) 従来の電話番号を使い続けるための番号ポータビリティ IP電話に移行しても電話番号を変えたくないと考えるユーザーは多いはずです。従来の電話番号を使い続けられるかどうかは、利用するIP電話事業者に大きく左右されます。事業者は、さまざまな条件をクリアしなければ、従来の体系の電話番号を取得できないからです。 [ 2004年10月13日 ] |
IP電話の基礎(23) 無線LANを使った携帯型の無線IP電話 無線LANをネットワークとして使う無線IP電話の新製品が続々登場し、導入が始まっています。電波が届く範囲なら、どこにいても電話がつながります。それに、Webアクセスや電子メールなどといった、IPネットワークを使ったアプリケーションを利用できることも魅力です。 [ 2004年10月27日 ] |
IP電話の基礎(最終回) 携帯電話の音声もIP化へ 固定電話のIP化の流れを受けて、携帯電話にVoIP(Voice over IP)技術を導入する取り組みが進んでいます。携帯電話のIPサービスは、電子メールやWeb閲覧などの付加サービスとしてスタートしました。今や音声通話までIPに取り込み、「オールIP化」の道を進もうとしています。 [ 2004年11月17日 ] |