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問7. ADSLを使ってインターネットに拠点を接続することになり、通信事業者に申し込んだところ機器が到着した。そこで下の図のように接続したが、Webページの閲覧ができない。機器を見ると、ADSLモデムの「LAN」ランプが点灯していないことに気が付いた。問題の原因個所を特定するために行う作業として意味のあるものを、以下の選択肢から一つ選びなさい。

[選択肢]
a. 無線LANアクセス・ポイントとパソコンをケーブルで接続してみる
b. モジュラジャックとADSLモデムをつなぐケーブルを取り替えてみる
c. ADSLモデムのLANポートに設定されているIPアドレスを変更してみる
d. ADSLモデムとパソコンをケーブルで接続してみる
e. 無線LANアクセス・ポイントで無線LANの暗号化の設定を変更してみる

[解説]
 正解は,選択肢dの「ADSLモデムとパソコンをケーブルで接続してみる」です。

 ネットワークにトラブルが発生したときは,いろいろな現象をヒントに,原因を絞り込んでいくテクニックが必要です。問題文を読むと,「ADSLモデムのLANランプが点灯していないことに気が付いた」とあります。これがこのトラブルの原因を探る際のヒントになります。

 LEDランプが点灯していないということは,相手側機器とイーサネット・レベルで接続できていないことを示しています。これは,ケーブルが抜けいている,ケーブルが断線している,機器のポートが故障しているといった物理的な問題が原因になります。

 問題のケースでは,ADSLモデムのLANランプが点灯していません。そのため,ADSLモデムと無線LANアクセス・ポイントの間の接続に物理的な問題があるわけです。具体的には,ADSLモデムのLANポートの故障,無線LANアクセス・ポイントのポートの故障,両機器をつないでいるケーブルの故障が考えられます。

 トラブルを解決するためには,これらの問題の可能性を一つずつ探っていけばいいわけです。この中の一つに該当するのが,選択肢dの「ADSLモデムとパソコンをケーブルで接続してみる」です。ADSLモデムに他の機器を接続してみてLEDランプが点灯すれば,問題は無線LANアクセス・ポイント側にあることがわかります。

 ここで問題となっているのはADSLモデムのLAN側ポートです。そのため,選択肢aの「無線LANアクセス・ポイントとパソコンをケーブルで接続してみる」と,選択肢bの「モジュラジャックとADSLモデムをつなぐケーブルを取り替えてみる」を実施したとしても,問題を特定することにはつながりません。

 また,選択肢cの「ADSLモデムのLANポートに設定されているIPアドレスを変更してみる」と,選択肢eの「無線LANアクセス・ポイントで無線LANの暗号化の設定を変更してみる」は,物理的な接続を確認する作業ではありません。そのためこれらも,問題の特定にはつながりません。