[画像のクリックで拡大表示]

問1. パソコンをハブにをつなぐためのストレート・ケーブルを探している。オフィス内で未使用のケーブルを見つけたが、そのケーブルがストレート・ケーブルなのかクロス・ケーブルなのかわからない。ケーブル両端のコネクタ部分を見たら、以下の図のようになっていた。このケーブルの種類として正しいものを、以下の選択肢から一つ選びなさい。

[選択肢]
a. ストレート・ケーブル
b. クロス・ケーブル
c. ストレートとクロスの両方の機能を持つケーブル
d. ストレートとクロスを自動で切り替えるケーブル
e. わからない

[解説]
 正解は,選択肢aの「ストレート・ケーブル」です。

 LANケーブルには,ケーブル両端の同じピン番号同士がつながっている「ストレート・ケーブル」と,両端のピンの結線が途中で交差している「クロス・ケーブル」の2種類があります。

 最近は,ストレートとクロスを問わずに機器同士を接続する「オートMDI/MDI-X」と呼ばれる機能を持ったネットワーク機器が増えてきました。しかし,こうした機能を持たない機器をオフィスで使っているケースはまだ多いでしょう。その場合,ケーブルのストレートとクロスを見極めるテクニックがネットワーク管理者に求められます。

 ストレートかクロスかは,両端のコネクタを並べて,コネクタ内部にある銅線の色の配置が同じかどうかで判断できます。色の配置が同じならストレート・ケーブルで,色の配置が違うならクロス・ケーブルです。問題の図のコネクタは色の配置が同じなので,ストレート・ケーブルというわけです。選択肢cの「ストレートとクロスの両方の機能を持つケーブル」や,選択肢dの「ストレートとクロスを自動で切り替えるケーブル」は存在しません。

 ストレート・ケーブルは一般的に,LANスイッチとパソコンを接続するときに使います。これに対して,LANスイッチ同士をつなぐときは,クロス・ケーブルを使います(LANスイッチがアップリンク・ポートを持たない場合)。また,ルーター同士を直接つなぐときもクロス・ケーブルを使うケースが多いです。

 ちなみに,コネクタ内部の銅線の色の配置は規格で決まっています。問題に出てきたのは,EIA/TIA-568Aと呼ばれる規格です。ISOでも「ISO/IEC11801」として規格化されています。