
この連載では便利なフリーソフトを数多く紹介している。だが,記事を読んですぐに自分のパソコンにインストールしてみようという人は少ないだろう。
どんなに便利そうでも,安定して使っているパソコンに新しいソフトを追加するのは度胸が要るもの。パソコンが1台しかなく,仕事にも使っていればなおさらだ。ソフト単体としては問題がなくても,組み合わせによってシステムの挙動が不安定になるケースはよくある。
フリーソフトを試すには,実験用のパソコンがもう一台あると非常に助かる。だが,現実にはなかなか難しい。そこで代わりに「VMware Player」(図1)を使ってみよう。フリーソフトを試す目的以外に,ネットワークの実験をするときにも重宝する。
●図1 VMware Player |
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好き勝手にいじってもすぐ元に戻せる
VMware Playerは,パソコンのOS(ホストOS)の上で,仮想的なパソコン(仮想マシン)を動かすソフトである。これを使えば,Windowsの中で別のWindowsパソコンやLinuxサーバーなどを箱庭的に構築できる。
仮想マシン上に,どんなソフトをインストールしても,ホストOSとは関係なく箱庭の中で動くだけ。元に戻せないくらいソフトの設定をいじってしまっても,仮想マシンのファイル*をコピーし直すだけで元に戻せる。
未知のウイルスの疑いがある添付ファイルをどうしても開く必要があるときも,VMware Playerは便利である。OSを壊す凶悪なウイルスでも,仮想マシンが壊れるだけでホストOSには何の影響も与えない。
ただし,フリーのVMware Playerはあらかじめ作られた仮想マシン環境を実行する機能しかない。実行する仮想マシンのファイルは別途入手する必要があり,開発元の米VMwareのWeb*サイトから数十種類のファイルをダウンロードできる。ライセンスが必要なWindowsのファイルはないが,いずれかのファイルを実行してからその中でOSを入れ直す方法でWindowsパソコンの仮想マシンもフリーで作成できる。
もう使っていない古いWindowsのライセンスが手元にあれば,実験や動作検証用に仮想マシン環境を作っておくと,さまざまな実験時に役に立つだろう。
実験環境を作るために便利なお薦めツール
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