VMware ACEは，管理者が使用する「VMware ACE Manager」と，エンドユーザーが利用する「VMware ACE Client」の2つのコンポーネントから成る。
VMware ACE Managerは，VMware Workstationと外観や操作性が似たツールである（図1）。新たに仮想マシン環境を構築し，「ゲストOS」と呼ぶ仮想マシン上で動作するOSをセットアップしたり，ゲストOS上に必要なアプリケーションをインストールしたりする。例えば，Windows XPをセットアップし，必要に応じてセキュリティ更新プログラム（パッチ）やサービス・パックを適用してから，その上で動かす社内専用アプリケーションをインストールする。
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ここまでは，VMware Workstationと同じだ。違うのは，このようにして構築した仮想マシン環境に対してユーザー認証したり，使用可能な周辺機器を指定したりできる「ポリシー」を設定し，その後「ACEパッケージ」と呼ぶインストーラを作成できる点である。ACEパッケージは，Microsoftソフトウエア・インストール・パッケージ（MSI）になっている。
エンドユーザーは，ACEパッケージを使って自身が利用するPCに，仮想マシン環境をセットアップする。すると，仮想マシン環境と，それを動かすVMware ACE Clientがインストールされる（図2）。ゲストOSやパッチ，アプリケーション・ソフトを，エンドユーザーがインストールする必要はない。ACEパッケージをインストールするだけで，あらかじめ管理者が構築した仮想マシン環境のセットアップが完了する。
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仮想マシン・ソフトはPCを文字通り仮想化（抽象化）する。管理者がVMware ACE Managerを動かしているPCと，エンドユーザーがVMware ACE Clientを動かすPCのハードウエア構成が違っても，仮想マシン環境は正しく動作する。
