図1 ドメイン環境のWindows NTで時刻を同期した画面
図1 ドメイン環境のWindows NTで時刻を同期した画面
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図2 ワークグループ環境のWindows NT で時刻を同期した画面
図2 ワークグループ環境のWindows NT で時刻を同期した画面
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図3 ワークグループ環境のWindows 98で時刻を同期した画面
図3 ワークグループ環境のWindows 98で時刻を同期した画面
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net time /set /y

 ネットワークを活用していく上で,複数のパソコンやサーバーの間で時刻設定がずれていると問題が生じることがあります。メールを送受信した時間やファイルを操作した時間がずれているとあとで確認する際に不具合が生じたり,時刻情報に依存するプログラム(Kerberosなど)を利用しているActive Directory環境などで問題がおこることもあります。そのため,すべてのパソコンの時刻設定を揃えておくことが重要です。

 Windows 2000以降のWindowsパソコンでは,Windows Timeサービスという時刻同期のサービスを標準で装備しています。このため,Windows 2000以降のパソコン同士の間では必要な設定をすればNTP/SNTPベースでの時刻同期ができます。この場合,Windows認証も必要ないので,継続的に時刻同期をさせたい場合,通常はそちらを設定して利用した方がよいでしょう。

 ただし,Windows NT/9x/Meといった古いWindowsでは,Windows Timeサービスが実装されていません。このようなOSで時刻設定を合わせたい場合はnet timeコマンドを利用します。ドメイン環境で使っている場合は,例に示したように「/set /y」オプションを付加すればドメイン・コントローラの時刻に同期します(図1)。

 ドメインではなくワークグループ環境で利用している場合は,時刻を同期させるためにユーザー認証が必要です。具体的には,Windows NTでは以下のようにnet useコマンドと併用してnet timeコマンドを実行します(図2)。

net use \\コンピュータ名\IPC$ パスワード /user:administrator & net time \\コンピュータ名 /set /y

 Windows 9x系では「Administrator」ユーザーでログオンをしてから,以下のコマンドを一回ずつ実行します(図3)。ただし,「Administrator」ユーザーでログオンしていて,相手先のAdministratorとパスワードが同じであれば,1行目のコマンド(net use)は必要ありません。

net use \\コンピュータ名\c$ 相手先Administratorのパスワード
net time \\コンピュータ名 /set /y