Impressの説明の最後に,ImpressとPowerPointを相互に利用する場合について,両ソフトを比較しながら,注意点などを解説する。

ImpressとPowerPointを比較する

 PowerPointにあってImpressにないものとして,次のような機能がある。

●PowerPointだけにある特徴
 ・テンプレートやクリップアートが充実している
 ・画面効果やアニメーションが充実している
 ・テキストの分量に合わせてサイズを変える機能を持つ
 ・色の組み合わせを一括して変更する機能を持つ

 一方,ImpressにあってPowerPointにない機能には,次のものがある。

●Impressだけにある特徴
 ・スライド全体のタイトルをスタイルで一括して変更する
 ・PDFファイル,Flashアニメーションに変換できる

 このほかに,PowerPointと比較してImpressの方が,作業パネルの動作が単純なため,使いたい機能を簡単に見つけられるという特徴がある。

Impressを活用するには

 ファイルの互換性が高いことから,Impressはプレゼンテーション・ツールとして十分に実用できる。では,Impressをより一層活用するには,どのような点に気を付ければよいだろうか。
 まず,プレゼンを作成するときは,できるだけシンプルに作ることを心がけよう。特に,画面効果やアニメーションは,少ない方がよい。
 Impressでは,テンプレートやクリップアートが不足しがちだが,これらは次のサイトで入手できる。

・テンプレート
 OpenOffice.org推進サイト
 http://ooosupport.good-day.net/ja/

 OOoExtras
 http://ooextras.sourceforge.net/

・クリップアート
 Open Clip Art Library
 http://www.openclipart.org/

 Impressで作成したプレゼンをPowerPointで発表する場合にはリハーサルをお忘れなく。
 このほかに,PowerPointもOpenOffice.orgもインストールされていないPCでプレゼンしなくてはいけない場面に備えて,PDFファイルを用意しておくとよいだろう。