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 この原稿を書いている6月30日,我が家にバンダイのキッズケータイ「papipo!」が届きました。3月18日の予約開始日にネットで予約してから3カ月以上,待ち時間は予約したことを忘れるほど長かったのです。

 予約したことをまったく忘れていなかったのは,我が家の娘だけ。大好きなキャラクターが付いていて,さらに遊べるキッズケータイの到着を心待ちにしていたのでした。まだ小学校に上がる直前ですが,すでに親の携帯電話を手にとっては勝手にメールを打ってきたりしていますから,自分専用のかわいい端末が欲しい気持ちは分かるつもりです。

 買い与えた本人がこういうのも変ですが,実際のところ小学校低学年のような子供に携帯電話(papipo!はPHSですが)を与えることの是非には考えるものがあります。娘は就学前であり,まだ世界が家族中心ですから,“通話先が親限定でメールが使える携帯電話”ということで納得しているようです。papipo!が一般の携帯向けサイトに接続できない点も,親が安心するためのポイントの一つでした。

 ITpro読者の方々にも,携帯電話を欲しがっているお子さんを持つ方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。中高生だと,もう親の強権発動以外には逃げようがないかもしれません。では小学校低学年だったら,どうでしょう。

 私の周囲でも,お子さんをちょっと遠い小学校に通わせている知人が何人かいます。学校が許していれば,何かの時に「連絡が取れる」,そして「居場所を把握できる」という側面から携帯電話を持たせているケースが多いようです。何が起こるか分からない世の中になってしまっただけに,安全を確保するための切実な親心はよく分かります。子供向けの携帯電話が各社から提供されて,新しい市場として立ち上がっているのも事実です。

 しかしその一方で「それでも……」と思う自分もいます。通話できるゲーム機ぐらいのつもりで「内弁慶」的に使う携帯電話であるうちはまだしも,友だちや家族以外の人との連絡を頻繁に取るようになったら,と思うと不安は募ります。

 これだけ携帯電話が普及した社会であれば,子供も必ず携帯電話を持つときが来ます。そのための予行演習をしておいた方がいいのか,できる限り遠ざけておいた方がいいのか。読者の皆さまのご意見もうかがってみたいと思い,「記者のつぶやき」の記事にしてみました。コメントを頂戴できたら幸いです。