Webページが見られない,メールが送れない,同じLANにつながっているWindowsサーバーのファイルにアクセスできない---。ネットワークを使っていると,こうしたトラブルに遭遇することもあるでしょう。

 パソコンを単体で使っている場合と違い,ネットワークを利用していて発生するトラブルは,原因を突き止めにくいものです。ネットワークの基本的なしくみを知ったうえで,トラブル対処の経験を多く積んでいないと,適切な対応はなかなか難しかったりします。トラブルに見舞われ,何が悪いか分からず,途方に暮れてしまうケースも多くあるでしょう。

 ただ,今や多くのユーザーが日常的にネットワークを利用しています。誰でもネットワーク・トラブルに遭遇する可能性があるのです。どんなユーザーでも,経験豊富なネットワーク・ユーザーと同様に適切なトラブル対処を行えるようにするには,どうすればいいのでしょうか。

 ネットワークのトラブルにはどのような傾向があり,実際にどうやってトラブルを乗り越えたのか---。こうしたトラブル体験に関する知識を数多く共有することが,疑問の回答の一つになります。

 そこで,筆者の担当する雑誌「日経NETWORK」では,毎号「トラブルからの脱出」というコラムを連載する一方,毎年夏にテーマを決めてネットワーク・トラブルに関するWebアンケートを実施し,その結果を特集記事にまとめています。昨年は,トラブルの症状別に適切な対処法を「解決チャート」としてまとめました(『集中連載:症状別ネット・トラブル解決法』参照)。

 今年も,そのWebアンケートを実施中です。今回のテーマは「転ばぬ先の杖」。トラブルに遭遇したときに迅速・正確に対処できるように日ごろから心がけていること,また,実際にトラブルに遭遇して「やっておけばよかった」と感じたことなど調べ,トラブル対処に役立つ情報を提供したいと思っています。結果の概要は,ITproでも公開する予定です。