これでコマンド一発で,LANで使っている全IPアドレスにpingパケットを送れる。ただ,このまま実行すると,結果がコマンド・プロンプト画面に何百行も表示される。画面右にある縦スクロール・バーを使って実行結果を順番に見ていくことはできるが,コマンド・プロンプトのバッファ・サイズ*が小さかったりすると最初の方に実行した結果を表示できない。
そこで,実行結果をテキスト・ファイルに保存するようにバッチ・コマンドをカスタマイズすることにしよう。結果をテキスト・ファイルに保存するようにしておけば,コマンド実行後にゆっくりと参照できる。IPアドレスの利用状況を履歴として残すこともできる。
図3 コマンドの実行結果をファイルに書き込む方法 [画像のクリックで拡大表示] |
それには,リダイレクト機能を使う(図3[拡大表示])。具体的には,コマンドの最後に「>」または「>>」と,保存先のファイル名を追加する。つまり図2の例なら
for /L … >> Result.txt
のようにコマンドを記述して実行する。
こうすれば,実行結果がコマンド・プロンプトの画面ではなく,Result.txtというテキスト・ファイルに保存される。
ちなみに,コマンドの後ろに付ける「>」と「>>」には違いがある。「>」なら,その後ろに記述した名前のファイルがすでに存在していても,その既存ファイルの内容を消去してからコマンド実行結果を新しく書き込む。一方の「>>」だと,既存ファイルの最終行に実行結果を追記するようになる*(図3参照)。したがって,
for /L … > Result.txt
のように「>」を使ってファイルへの書き込みを指示すると,コマンド実行結果が毎回新しく書き込まれるだけになる。つまり,192.168.0.254へpingコマンドを実行した結果しかファイルには残らない。