図 Windows XPでpathpingコマンドを実行した画面
図 Windows XPでpathpingコマンドを実行した画面
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pathping IPアドレス
または
pathping ホスト名

 ネットワーク上の特定のホストとの間の通信がどうなっているかを調べたいときがあります。このような場合は,ネットワークの接続状況を調べるpingコマンドや,ルーティング情報を調べるtracertコマンドを使うのが一般的ですが,Windows 2000/XP/2003を使っている場合はpathpingコマンドを使ったほうが便利です。pathpingコマンドでは,ネットワーク・セグメントをまたいだノード間の接続状況や通過経路だけでなく,各セグメントのネットワークの混雑具合も調べられます。

 例えば,特にオプションを指定せずに調べたい通信相手を指定して実行すると,図のような結果になります。この検査に必要な時間は,ホップ数×待ち時間×クエリー数で決まります。図の場合は,2ホップ×0.250秒×100クエリーで50秒という計算になっています。

 pathpingコマンドの実行結果にはホップ数や応答時間なども記録されていますが,特に重要なのは"This Node/Link"項目と"IP Address"の項目です。ここでIPアドレスにはさまれた部分がネットワーク間の混雑具合を意味し,IPアドレスと並んだ部分はネットワーク機器自身の負荷を示しています。図に示した例では、192.168.10.0/24と192.168.100.0/24のネットワーク間で10%程度の損失が起こっていることと,これがルーター自身のCPU負荷によるものではないことを表しています。