今や携帯電話やIP電話はビジネスにおいてなくてはならない必需品になった。同じ系列のキャリアのIP電話なら通話料金は無料というケースは増えたし,携帯電話でも最近はウィルコムのPHS同士であれば通話料金が月額固定になるといったサービスも登場している。そのような時代のなか,頻繁に電話をする必要がある取引先とキャリアを揃えておくことにはコスト削減の観点で重要な意味がある。実はGoogleを使ってちょっとした工夫をするだけでに相手の電話番号からキャリアを調べることができるのだ。

総務省の公開情報で,ケータイの番号からキャリアが調べられる

 携帯電話やIP電話で使われる電話番号は総務省によって管理され,キャリアごとに厳密に番号が区分けされている。そしてその情報は,実は公開情報として総務省のサイト上に掲載されているのだ。

 公開されている情報は一定の形式になった表組である。この表組のデータをうまく見つけられるよう,Googleの検索条件を指定すれば番号からキャリアを調べることができる。

 具体的にはまず,特殊構文で検索する対象を総務省のサイトに絞り込む。その後,調べたい携帯電話番号の上5桁,IP電話番号の場合は上6桁を入力して検索すれば,相手の番号のキャリアを調べられる表が掲載されているページがヒットするのだ。例えば「090-10XX-XXXX」という携帯電話の番号を調べたい場合の検索式は「site:site:soumu.go.jp 09010」で検索すればOK。すると「電気通信番号指定状況 ・携帯電話の番号」というページがヒットするはずだ。

 この表組ページにアクセスしたら,上5桁(IP電話の場合6桁)の縦軸と6桁(IP電話の場合7桁)目が交差するポイントを探そう。そこにその番号に割り当てられたキャリアが書かれている。表組ページはかなり情報が込み入っているので,すぐに自分のキャリアを調べたい場合はCtrl+Fキーを押してブラウザーのページ検索機能を立ち上げ,Googleで調べる際に利用した「09010」という5桁(IP電話の場合6桁)をキーワードにして調べるとすぐに見つけることができるだろう。Googleツールバーをインストールしている場合はツールバー上に検索した5桁(IP電話の場合6桁)ですぐにページ内検索できるので,それを利用してもいい。

 現在IP電話の導入を考えているという経営者の人は,あらかじめよく電話する取引先をリストアップして,このやり方を使ってどの取引先がどのIP電話を利用しているのか調べよう。そうすればどのIP電話業者と契約するのがもっとも通信コストを安くできるのか当たりをつけられるはずだ。

■津田 大介 (つだ だいすけ)

【略歴】
1973年東京都生まれ。週刊誌,インターネット誌,ビジネス誌,音楽誌などを中心に幅広いジャンルで執筆。ここ数年はネットカルチャーやネットワーク時代の音楽の在り方について多くの原稿を寄稿。主な著書は,目的別にGoogleの活用法を解説した『ググる』,ネット通販サイト「Amazon」の活用法を解説した『アマゾる』(両書とも毎日コミュニケーションズ刊)など。

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音楽配信を中心としたデジタルコンテンツ流通,著作権問題などの関連ニュースを集めた情報サイト「音楽配信メモ」(http://xtc.bz/)も運営している。