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日経Linux

1CD Linux

2006/05/22
畑 陽一郎=日経Linux
写真 KNOPPIX 5.0 日本語版のデスクトップ画面
写真 KNOPPIX 5.0 日本語版のデスクトップ画面
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 「1CD Linux」は,PCのハード・ディスクへのインストール作業を必要とせず,CD-ROMやCD-R,DVD-ROM,DVD-Rなどの光ディスクから直接起動して利用できるLinuxディストリビューションです。「ライブCD」と呼ぶこともあります。Windowsなど他のOSがハード・ディスクにインストールされたPCであっても,ハード・ディスクの内容を一切変更せずに利用できます。

 日本においては,1997年にメディアラボが出荷を開始した「Live Linux」が草分けといえます。現時点では,産業技術総合研究所が改良と日本語化をしている「KNOPPIX」(写真)が広く使われています。KNOPPIXでは,X Window Systemを利用したグラフィカルなデスクトップ環境が動作し,その上でWebブラウザやオフィス・ソフトなどが利用できます。

 インストールが不要なことから,1CD Linuxは学習用,携帯用,緊急用などに向いています。教育用途に用いる場合は,必要な教育ソフトをあらかじめ組み込んでおきます。各生徒に1CD Linuxを配布すれば,各PCにLinuxやアプリケーションをインストールする手間が省けます。

 携帯用としては,データを保存するUSBメモリーなどと組み合わせて利用します。アプリケーションのデータやWebブラウザなどのブックマーク,メール・ソフトのアドレス帳などを収めたUSBメモリーと1CD Linuxを持ち歩けば,PCさえあればどこでも作業が行えます。

 緊急用としては,PCがハード・ディスクから起動しなくなったときに1CD Linuxが役に立ちます。1CD LinuxからPCを立ち上げて,ハード・ディスク内のデータを救えることがあるためです。その際には,1CD Linuxに含まれるパーティション操作ソフトや,Windowsサーバー互換機能の「Samba」,FTPサーバー・ソフトなどを利用します。

 ただし,1CD Linuxにはデメリットもあります。まず,Linuxディストリビューション自体がCD-ROMに焼き付けられていますから,パッケージ(ソフトウエア)のアップデートには向きません。再度CD-ROMを作り直さなければならない場合がほとんどです。

 起動時間がいくぶん長いこともデメリットでしょう。ハード・ディスクから起動する場合に比べて2倍近い時間がかかる場合もあります。最後に,1CD Linuxを起動してもハード・ディスクがマウントされていないため,データの保存に工夫が必要です。データの格納先としてフロッピ・ディスクやUSBメモリーなどを用いる場合が多いようです。

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