図1●Sleipnir 2.3で複数のWebサイトを開いているところ。ツールバーは標準よりコンパクトなものにカスタマイズしてある。ツールバーのすぐ下が特徴の一つであるタブ。左側には「RSS/Atomプラグイン」のパネルが表示されている
図1●Sleipnir 2.3で複数のWebサイトを開いているところ。ツールバーは標準よりコンパクトなものにカスタマイズしてある。ツールバーのすぐ下が特徴の一つであるタブ。左側には「RSS/Atomプラグイン」のパネルが表示されている
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 Sleipnir(スレイプニル)はWindows用のWebブラウザです。Webページを表示するエンジン部分はInternet Explorer(IE)の機能をそのまま利用し,エンジンを制御するユーザー・インタフェース(UI)部分を独自に作り込んでいます。記事執筆時点での最新版は2.3で,IEのエンジンのほか,Mozilla FoundationのGeckoエンジンも選べるようになっています。

 IEのメジャー・バージョンは長らく6で止まっています(次期版のIE7は現在ベータ・テスト中です)。このため,他のブラウザと比べると見劣りする部分が目立ってきています。Sleipnirは独自のUIをかぶせることで他のブラウザに見劣りしない使い勝手を提供してくれます。

 その一つが「タブ・ブラウザ」の機能です。一つのアプリケーション・ウィンドウに複数のWebページを同時に読み込み,表示するページをタブで切り替えることができます(図1[拡大表示])。ホイール付きのマウスを使っていれば右ボタンを押しながらホイールを回すことでタブを次々に切り替えられます。ノルウェーOpera Softwareの「Opera」,Mozilla Foundationの「Firefox」など,今どきのブラウザはほとんどがタブ・ブラウザの機能を備えています。

 もう一つは,マウス操作でアプリケーションを操作する「マウス・ジェスチャ」機能です。これもOperaやFirefoxで当たり前に使えるのにIEでは使えない機能です。例えば,Webページの表示領域で右ボタンを押したままマウスを左に動かすと「戻る」,右に動かすと「進む」,続けて上→下と動かすと「更新」といった機能が割り当てられています。ツールバーやコンテキスト・メニューをクリックするよりずっと素早くブラウザを操作できます。

 日常的にチェックしているブログやニュース・サイトがたくさんある人なら「RSS/Atomプラグイン」も便利に使えるでしょう。ブログやニュース・サイトには,コンテンツ本文や要約を提供する「RSSフィード」と呼ぶアイコンが用意されています。これをプラグイン上部のフィード一覧にドラッグ&ドロップすれば,定期的にそのサイトの更新をチェックしてくれます。

 こうした機能の一つひとつは様々なカスタマイズが可能です。例えば,マウスのジェスチャに割り当てられている機能は自由に変更できます。カスタマイズの自由度が高い点もSleipnirの特徴です。


Sleipnir
ジャンル:Webブラウザ
開発:フェンリル
URL:
http://www.fenrir.co.jp/sleipnir2/