IP電話サービス事業者が付与するIP電話専用の電話番号です
050番号が割り当てられた電話は一般電話と同じように、050-××××-××××に電話することで通話できます。しかし、電話番号からその人がどこの地域から電話しているのかは分かりません。その代わり、どのIP電話事業者に加入しているかは判断できます。それは、050に続く次の数字の4桁がIP電話サービス事業者を表すからです。
IP電話の普及が少しずつ進んできています。ようやく企業に家庭にIP電話が入り込んできました。IP電話は、通信費が安い、特にサービス事業者間は通話料が無料だと、IP電話の唯一の利点と皆さんは思われています。しかし、IP電話の特徴は電話番号を決めているものに、大きな特徴があることを理解されている人は少ないのではないでしょうか。
IP電話の普及の鍵を握るのはこの050番号だと言っても過言ではありません。それを理解してもらうために従来の電話番号と、050番号の違いを説明しましょう。
まずは電話番号にはどんな番号があるかをここで再確認しておきます(表1)。電話番号の種類の中でも着目してほしいのが電話番号はどこで決まっているのかです。IP電話には大きな特徴があります。
表1 電話番号の種類と割り当ての条件 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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固定電話は回線に、携帯電話は電話機に番号
一般の固定電話の場合、電話機は電気屋さんで買ってきて、家の中のモジュラー・ジャックに挿すと電話ができます。この事から分かるように固定電話は、回線で電話番号が決まります。実際には回線が繋がる交換機が、どの回線の電話は何番だと分かるようになっています。
次に携帯やPHSはどうでしょうか、携帯電話を購入するときには、近くの携帯ショップと呼ばれている店で購入することが多いと思います。ここでは、携帯電話に埋め込む電話番号と個人とを結びつける作業を行い、回線を開ける手続きも合わせて行います。つまり、電話機自体が電話番号情報を持っており、その電話番号情報で誰が使っているかを判別します。
ちなみに携帯電話の電話番号では090や080の後の3ケタが事業者識別用に使われています。そのため、機種を変更するときは、携帯ショップに行き、買った新しい電話機に電話番号情報を入れ、古い電話機からは電話番号情報を消去します。
近年では、SIM(シム)カードと呼ばれるICチップに電話番号情報を持たせる事により、友達の電話機を借りても、SIMカードを入れ替えれば、自分の電話番号情報で電話を使用する事ができます。世界ではこのSIMカードが標準となっています。
このように、携帯電話でも電話機を持ち歩いているだけでなく、電話番号情報を持ち歩いているわけです。この考え方をもう少し進化させたのが、IP電話の電話番号のアカウント情報です。