上山信一の「続・自治体改革の突破口」
目次
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第165回 なぜ、今、副首都が必要なのか?(上)
もうすぐ大阪で府市が共同設置する「副首都推進本部会議」と「副首都推進局」(いずれも仮称)が立ち上がる見込みだ。これは大阪府市を統合して“大阪都”とするとともに、わが国の副首都と定めようという案である。詳細はこれから府市の会議で検討される見込みで実現に向けたスケジュールも定かではない。
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第164回 回想:橋下徹氏との7年(下)
2011年11月の大阪市長・大阪府知事のダブル選挙後、私は再び府の特別顧問となり、また大阪市の特別顧問にもなった。府立と市立の大学統合、地下鉄・バスの民営化など、前代未聞の大がかりな作業が始まった。私も東京から毎週一度の大阪通いでは足りなくなり、市長や知事との深夜のメールのラリーが増えた。
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第163回 回想:橋下徹氏との7年(上)
もうすぐ橋下徹氏が大阪市長を辞める。橋下氏が知事そして市長を務めた7年間、筆者は大阪府市の特別顧問として一緒に仕事をしてきた。今月と来月はそれについて上下2回で振り返ってみたい。
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第162回 なぜPFIは普及しないのか――財政規律の緩さが障害
PFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)が法制化され、16年がたった。4年前の2011年の法改正では「公共施設等運営権制度(コンセッション)」が導入され、空港民営化なども可能になった(仙台空港、関西国際空港などで予定)。PFIはアベノミクスの成長戦略のメニューにも掲げられ、いよいよ本格…
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第161回 あの住民投票は何だったのだろう――大阪都構想@5.17を振り返って(下)
前回2回の連載で5月17日の大阪市の住民投票の結果についての総括はおおむね終わったと思う。今回は、今後、大阪はどうなるかを考えてみたい。
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第160回 あの住民投票は何だったのだろう――大阪都構想@5.17を振り返って(中)
前号に引き続き、5月17日の大阪市での住民投票の賛否を決した要素は何かを振り返ってみたい。前号では住民投票の賛否を分けたのは、実は都構想よりも「橋下改革(の急進性)」「政治家橋下(の人となり)」への賛否であり、さらに維新の党や大阪維新の会の躍進がもたらす「憲法改正」や「敬老パス廃止」への懸念もあっ…
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第159回 あの住民投票は何だったのだろう――大阪都構想@5.17を振り返って
5月17日、「大阪都構想が僅差で否決」というニュースが全国を駆け巡った。ほっと安堵した表情の市民、「これで大阪も日本も終わった」と嘆く若者、ぼうぜんとたたずむ議員・・・。今でもあの時の光景が目に浮かぶ。
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第158回 都構想は大阪市改革の集大成――この10年間を振り返る
「大阪都構想」への賛否を問う5月17日の大阪市の住民投票に向けて、賛成・反対の両派の主張が熱を帯びている。両者の主張を聞くと、最大の争点は「大阪市役所の解体の是非」にあるようだ。私はたまたまこの10年間、大阪市役所と大阪府庁の改革に深く関わってきた。わずか10年ではあるが、歴史の証人としての立場か…
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第157回 5.17ショック---大阪都構想が全国の自治体に与える影響を考える
5月17日にわが国では前代未聞の大規模な住民投票が行われる。“大阪都構想”の賛否をめぐる住民投票である。対象は大阪市の全有権者、約215万人である。総投票数の過半数が賛成を投じると大阪市は無くなり、東京と同様の5つの特別区に再編される。これは大都市地域特別区設置法の規定による住民投票である。その後…
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第156回 「大阪都構想」は国鉄の分割民営化以来の大改革
本コラムでも何度か触れてきた大阪都構想の住民投票が5月17日にある。有権者227万人を対象とする前代未聞の大規模なものだ。
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第155回 大阪はこの6年で変わったのか? ――橋下・維新改革の6年間を評価する(4)
前回に続き、今回も大阪の維新改革の進捗を評価する。今回は行財政改革について報告する。
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第154回 大阪はこの6年で変わったのか?――橋下・維新改革の6年間を評価する(3)
前回に続き、今回は教育や貧困対策を中心に府市の改革を見ていく。
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第153回 大阪はこの6年で変わったのか? ――橋下・維新改革の6年間を評価する(2)
大阪の改革は難航しているように見える。地下鉄やバスの民営化は条例案を何回出しても様々な理由をつけて市議会が拒否する。都構想も否決された。橋下氏が改革の目玉だと宣言したことがなかなか実現しない。だが、進まない案件は、市議会や府議会の野党の反対による。議会の承認が不要な市バスの経営改革では積年の赤字を…
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第152回 大阪はこの6年で変わったのか? ――橋下・維新改革の6年間を評価する(1)
大阪の橋下改革に関しては、さまざまな報道がされてきた。最近は、大阪都構想をめぐっての市長と大阪市会(市議会)の対立劇がよく報道される。国政レベルでも維新の党に注目が集まる。「橋下徹氏はいろいろやっているようだが、その成否はよくわからない」と思っている人が多いだろう。
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第151回 医療は、成長産業になれるか ――患者と保険者をどう動かすかが鍵――(後編)
政府は「医療は成長産業」と唱える。一方で、自治体は「超高齢化社会の到来を前にいかに医療費を抑制するか」を必死で考えている。このギャップをどう埋めるのか。いかにして財政を痛めつけずに医療を成長産業として育てるか。前回(発見1~3)に引き続き、大阪府と大阪市が2013年に設置した「医療戦略会議」(筆者…
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第150回 医療は、成長産業になれるか――患者と保険者をどう動かすかが鍵(前編)
「医療健康」分野は、先進国経済に残された数少ない成長分野である。だが個人としては狭義の医療、つまり治療や薬はなしで済ませられればそれに越したことはない。だから需要を喚起して育てられない点で特殊な産業である。また医療は経済全体から見れば成長分野だが、財政からみると問題分野である。医療費の半分は公費で…
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第149回 オープンデータからオープンガバメントへ
ビッグデータが話題になるにつれ、オープンデータ、つまり政府や自治体が保有する情報の公開と利用促進が進められている。だが、公開され利活用されるべき政府の資産はデータだけではない。不動産、人材、事業、さらには資金調達ですらオープン化が可能だ。今回は筆者が提唱する「オープンガバメント」の考え方を紹介する…
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第148回 各地の観光集客戦略、7つの改善ポイント―102カ国を訪問した目線から
どこの自治体も昨今は観光集客を重要政策に掲げる。しかし、実際に現地に行くと残念なケースがままある。筆者はたまたま旅行が趣味で世界102カ国(もちろん日本は全都道府県訪問)を旅してきた。また幾つかの市町村の観光政策に助言もしてきた。そこで今回は体験的意見を述べたい。
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第147回 変貌する世界の都市経営――世界都市サミットからの報告
先週6月1日~4日に、シンガポールで開かれた「世界都市サミット(World Cities Summit 2014)」に出席した。アジアのほか中東、欧州など各国の市長や議員、幹部公務員、コンサルタントなどの事業者、研究者などが集まり、4日間に様々なセッションが開かれた。
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第146回 真価の「見える化」を迫られるODAと公共事業――数字を超えた政策評価が必要
私は大学で「公共政策論」を教えている。介護、医療、教育、空港など対象は広い。そんな中でもODA(政府開発援助)と公共事業は似ていると感じることが多い。
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