ラップトップ・パソコンはすばらしいツールだが,持ち歩く時にかさばるのが難点だ。最近は,ラップトップ・パソコンよりもずっと小さく,それでいて(機能が限定されたバージョンではない)本格的なOSを搭載したモバイル・デバイスが登場している。米国で販売中のそれらミニ・パソコンを紹介しよう。

 最近登場した本格的なOSを搭載するハンドヘルド・デバイス(ミニ・パソコン)は,高機能で柔軟性があり,かなり使いやすい。ラップトップ・パソコンを外出先で使うには,鞄から取り出して置き場所を探す必要があった。そのためパソコン上で実行する作業の実時間が5分間だけであったとしても,全体では10分間も時間がかかることがあった。しかし。今回紹介するハンドヘルド・デバイスであれば,場所を選ぶことなく,瞬時にパソコンを利用できる。

 新しいデバイスの1つが,米Microsoftのウルトラ・モバイルPC(UMPC)である。「Origami」のプロジェクト・コード名で呼ばれていたものだ。

 UMPCは,Windows XP Tablet PC Editionを搭載し,最低で800×480ドットの解像度がある7インチ・ディスプレイやネットワーク接続機能,40Gバイトのハードディスクを備えている。重量は約0.9kgだ。UMPCはポケットの中には入らないが,ハンドバッグなどには入り,必要なときには手で持って作業を行うことができるだろう。UMPCの価格は,1000ドル未満の予定である。

 一部の人は,UMPCを単なるタブレットPCの1形態と考えるだろう。多くの基本的な意味において,その考えは正しいが,タブレットPCはラップトップに対して大きなメリットがある。その最たる点は使いやすいことである。

 UMPCにはかけているものがある。その1つがキーボードだ。個人的には,タッチ・スクリーンは好きなデバイスだが,キーボードは必要であろう。米Intelのホームページのデモでは,キーボードが装備されたUMPCが紹介されている(Intelのサイト)。自分ならこれが欲しいところだ。

 もう1つの新しいデバイスは,「DualCor cPC」である(製品サイト)。このデバイスは重さがわずか0.5kgで,2個のプロセッサと,Windows XP Tablet PC EditionとWindows Mobileという2つのOSを搭載している。またこのデバイスには,40Gバイトのハードディスクと800×480ドットの解像度の5インチ・ディスプレイも装備されている。小売価格は,大量購入のディスカウントの状態で1500ドルだ。

 米OQOからも別のハンドヘルドPCが発売される。「OQOモデル01+」(製品サイト)は,30Gバイトのハードディスクを搭載して,重量はわずか400gであり,ポケットに入れられるほど小さい。ディスプレイのサイズは5インチである。モデル01+には,ディスプレイの下からスライドして出てくる小型キーボードが装備されている。ただし,価格に驚かないように。Windows Tablet PC Editionで小売価格は,2099ドルである。

 この記事で紹介する紙面の余裕がなかったものや,Windows Tablet PC Editionが作動しないものも含めたハンドヘルドPCの適正な比較結果については,「handtops.com」のホームページを見ていただきたい。