図A-1 Ngの導入手順
図A-1 Ngの導入手順
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 Emacsは高機能なテキスト・エディタで,テキスト編集以外の目的にも利用可能なツールですが,その分起動に時間かかる,あるいは消費するメモリー容量も大きくなります。そこで,テキスト編集に機能を限定して軽快な動作を実現したEmacsライクな日本語エディタ「Ng」を紹介します。

 NgではGUIを利用できませんが,その分サイズは小さく,プログラム本体は約180Kバイトしかありません。ちなみにEmacsは4.4Mバイトもあります。また,Ngは,バイナリは配布されていませんので,ソースからビルドします。

 http://tt.sakura.ne.jp/~amura/ng/から次に示す2つのファイルをダウンロードします。2005年9月上旬時点での安定版の最新バージョンは1.4.4でした。

 図A-1の手順でビルドを実行します。この例では,ダウンロード・ファイルは/tmpに格納してあり,ホーム・ディレクトリ上のsrcディレクトリで作業を行い,バイナリを/usr/local/binにインストールすると仮定します。

 Ngのコマンド名はngです。Ngのデフォルトの日本語文字コードはEUCですので,Fedora Core 3の場合には注意が必要です。日本語を文字化けせずに表示させたい場合には,GNOME端末ならば,「端末」メニューの「文字コードの設定」→「追加と削除」で「日本語 EUC-JP」を追加し,「端末」→「文字コードの設定」で「日本語(EUC-JP)」にチェックマークを付けます。Vine Linux 3.1では日本語文字コードが一致しますので,文字化けはありません。また,日本語入力のオン/オフはC-o(Ctrlキーを押しながら英字oを押す)で行います。日本語入力システムはCannaですので,Cannaサーバーが動作している必要があります。