概要 
指定したホストへのルーティング情報を調査する。ルーティング情報の調査にはICMPプロトコルのechoメッセージを使用する。ICMPプロトコルを使うため,ファイアウォールなどでこのプロトコルが遮断されている場合はtracertでは調査できない。このコマンドはUNIX/Linuxにおけるtracerouteコマンドに相当する。

 構文 
tracert [-d] [-h 最大ホップ数] [-j ホストリスト] [-w タイムアウト時間] 通信先ホスト

 利用環境 
Windows 95 ○
Windows 98 ○
Windows Me ○
Windows NT 4.0 ○
Windows 2000 ○
Windows XP ○
Windows Server 2003 ○

 オプション 

(なし) または -?ヘルプを表示する。
-dルーティング情報における各ホストの名前解決を実行しない。このため表示が高速になる。
-h 最大ホップ数最大ホップ数を指定する。特に指定しなかった場合のデフォルト値は30。
-j ホストリストecho要求メッセージが経由するホストを指定する。IPヘッダー内のLoose Source Routeオプションを指定することで,ホストリストとして指定したホストを経由して転送させる。ホストはスペースで区切って最大9個まで指定可能。
-w タイムアウト時間echo要求メッセージの送出後,echo応答メッセージの受信を待機する時間をミリ秒単位で指定する。特に指定しなかった場合のデフォルト値は4000(4秒)になる。
通信先ホストルーティング情報を調査する対象のホストを,名前解決可能な名前もしくはIPアドレスで指定する。

 使用例1:192.168.10.15というIPアドレスをもつホストへのルーティング経路を調査する(クリックで詳細表示) 
tracert 192.168.10.15