写真1●インストーラーの一部は英語のままになっている
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写真2●デフォルトでは構成変更の選択肢は少ない
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写真3●インストール時にパッケージを細かく選択することもできる
写真3●インストール時にパッケージを細かく選択することもできる
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写真4●ファイアーウォールとSELinuxの設定はインストール後の初期起動時に設定するように変更された
写真4●ファイアーウォールとSELinuxの設定はインストール後の初期起動時に設定するように変更された
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写真5●ファイアーウォールとSELinuxの設定
写真5●ファイアーウォールとSELinuxの設定
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写真6●パッケージマネージャーで検索を行った例。詳細な条件検索はできない
写真6●パッケージマネージャーで検索を行った例。詳細な条件検索はできない
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写真7●デスクトップ検索のBeagleの実行画面。日本語のファイル名にも対応している
写真7●デスクトップ検索のBeagleの実行画面。日本語のファイル名にも対応している
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 3月20日,Fedora ProjectからFedora Core 5がリリースされた(関連記事)。国内のミラーサイトにも順次ミラーされたので,早速ダウンロードして試用してみた。

大きく変わったインストール

 インストーラーのベースになっているのはFedora Core 4と変わらずanacondaだが,見た目のイメージは大きく変わった。なんと行っても,ロゴが丸みを帯びた柔らかいイメージのものに変更されているのが目を引く。ちなみに泡のような図形にfの文字,アドビに買収されたマクロメディアの製品のアイコンに似ていなくもない。

 さて,見た目は変わったが,インストールの流れ自体に大きな変化はない。インストールの種類の選択は無くなっており,基本的にパーソナルデスクトップ用途になっている。インストール設定の後半で,追加パッケージとして「オフィスとプロダクティビティ」(デフォルトではインストール),「ソフトウエア開発」,「WWWサーバー」が選択できるようになっており,カスタマイズインストールもできるようになっている。

 インストーラーの一部の選択肢などが英語のままで,かつドロップダウンリスト方式での表示・選択になっており,日本語化が難しそうだったり,かえって使いにくくなったのではないかと思わせる部分もあるが,ある程度インストールに慣れている人であれば問題ないだろう(自動パーティション設定で必要なパーティションをデータごと削除してしまわないように注意!)。

 改良の方向性としては,その他のディストリビューションがデスクトップ志向の流れの中でシンプルインストレーションを目指しているのだろうと推測するが,個人的にはOpenSUSE Linuxなどの方がインストーラーはよくできているように思う。

GUIパッケージ管理ツールも一新

 ディストリビューション選びをする上で気になるのが,パッケージ管理の方法だ。Fedora CoreはこれまでGUIのパッケージ管理ツールを持っていたが,機能的にはそれほど高機能ではなく,筆者自身コマンドラインからyumを使用してパッケージのインストールやアップデートを行っていた。しかしFC5では,パッケージのインストールなどを行う「パッケージマネージャー」(Add/Remove Software)と,パッケージのアップデートを行う「パッケージアップデーター」(Software Updater)が用意された。

 ちなみにこのパッケージ管理ツールは,名前をPackage Install Remove Update Toolsの頭文字を取って「pirut」となっており,pirateと発音するらしい。日本的にはパイレートと読めばよいのだろうか。

 パッケージマネージャーは,従来のグループ分けされたパッケージをブラウズして必要なパッケージをインストールするスタイルの他,パッケージのキーワード検索,パッケージの一覧表示の機能も追加された。キーワード検索はパッケージ名だけでなく,パッケージの説明文に対しても有効なので,パッケージ名に心当たりがない場合でも検索できる。ただし,一般的なキーワードで検索すると大量にヒットしてしまうので,検索条件を設定できるようにしてくれるともう少し使い勝手が良くなるのだが。

 パッケージアップデーターは機能自体はシンプルなので特に問題はなく,スムーズに利用できた。

 パッケージの検索方法にやや難はあったが,以前のツールに比べると使いやすくなったように思う。もちろん従来通りyumコマンドなどを使ってターミナルからパッケージ管理を行えるので,慣れている方法を使い続けても問題ない。

 目新しい機能としては,デスクトップサーチ機能が搭載されたことだ。