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ITレポート(動向/解説)

4月から大きく様変わりするIT投資減税
OSとデータベースの選択が要に

鈴木 孝知=日経ソリューションビジネス 2006/03/15
出典:日経ソリューションビジネス2006年3月15日号30ページ
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
目次一覧

 IT投資減税が4月から様変わりする。従来はほぼ無条件に減税されたが、新税制は製品選択で大きな差が出る。OSやデータベースソフトの中に減税対象とならない可能性が高い製品があるからだ。




図●ISO/IEC 15408 認証を取得している主な製品
 IT投資減税は4月に、知らないでは済まされない制度に変わる。現行制度と異なり、同じシステムでもシステムの構成次第で、顧客が減税の恩恵を受けられなくなってしまうからだ。具体的にはシステムの主要部分であるサーバーハード、OS、データベース(DB)ソフト、アプリケーションソフト、ファイアウオールへの投資の10%を税額控除できるかできないかという大きな差が出る。

 ソリューションプロバイダは顧客に損害を与えないために、新制度を理解しておかなければならない。あえて減税制度を活用できないシステム構成で提案する場合には、顧客に対する説明責任が生じる。ましてや、減税対象外であることを知らずに提案するなど問題外だ。半面、他社と差異化するチャンスでもある。原則、どんなシステム構成でも減税される現行制度と異なり、新制度をきちんと理解しておけば、他社提案と差を付けることも可能だ。

 新制度は2つ。現行の「IT投資促進税制」に代わる「情報基盤強化税制」の創設と、「中小企業投資促進税制」の拡張・延長だ。どちらも2008年3月までの2年間の時限措置で、開催中の国会で法案が成立すれば、4月1日から施行される。中小企業投資促進税制は、新しくソフト全般が減税対象となるため、提案の武器が増えると考えていい。

 問題は情報基盤強化税制である。ハードやソフトの取得金額に対し、10%の税額控除もしくは50%の特別償却できるという減税措置は現行制度と変わらない。ただし、減税対象製品が縮小する上に、同じ種類の製品でも、メーカーや製品のバージョンによって減税対象かどうかが変わる([拡大表示])。

ISO/IEC 15408認証が肝

 情報基盤強化税制を使うにはいくつかの条件もあるが、一番の肝は利用するOSとデータベースソフト、ファイアウオールの選択だ。各製品がセキュリティの国際標準規格である「ISO/IEC 15408」で認証されていることが減税の条件になる。

 しかも、OSが認証取得製品であれば、OSだけでなくサーバーハードも減税対象となり、DBソフトが認証取得製品であればアプリケーションソフトも減税対象となる。ただし、認証取得製品であってもファイアウオール単体では減税対象にはならず、認証を受けたOSやDBソフトと同時に設置する必要がある。

 サーバーやアプリケーションソフトも、OSやDBソフトと同時設置することが条件だが、ISO 15408認証を取得している必要はない。アプリケーションの種類も問われてないため、ERP(統合基幹業務システム)やSCM(サプライチェーン・マネジメント)、自社開発ソフトへの投資などほとんどのソフトが対象になる。導入するDBソフトがISO 15408認証を受けていれば、ユーザー企業に大きなコストメリットが生まれる。

 問題となるのは主要なOS、DBソフトの中にISO 15408認証を取得してない製品があることだ。WindowsやUNIX、Linux、IBM製オフコン「System i5(i5/OS)」やメインフレームの「System z9(z/OS)」など主要なOSは認証を取得している。ところが、サン・マイクロシステムズのOS「Solaris10」、マイクロソフトのDBソフト「SQL Serverシリーズ」などが認証を取得していない。国産製品もほとんど認証を取得していない。

認証取得に2年かかることも

 特に影響を受けるのが、SQL Server向けにアプリケーションを開発しているISV(独立系ソフトベンダー)だ。これまで減税対象だったのが、4月から対象外になってしまう。ただし、オービックビジネスコンサルタント(OBC)は「影響がないとは言えないが、ユーザー企業は提案を総合的に判断するので影響は小さい。またWindowsOSは減税対象なので、サーバーなどハード部分の減税をアピールする」という。

 一方で、「Oracle Database 10g Enterprise Edition」が認証を取得している日本オラクルは攻勢を強める。「法案が成立した後には、特にユーザー企業の経営者に対して、新税制の活用をどんどん訴えていく」(三澤智光執行役員システム事業推進本部長)という。既にパートナーやユーザー企業向けの情報基盤強化税制に関するセミナーの開催を決定している。

 中規模DB向けの「同 Standard Edition」は認証取得してないが、ISVに対して、Enterprise EditionをStandard Edition並みの価格で提供する施策を打つ。Standard Editionも認証取得を進めており、「6月くらいには取得できる見込み」(三澤執行役員)という。

 もちろん、認証を取っていない製品を持つメーカーは対策を急ぐ。サンは「既に評価が始まっている」とする。マイクロソフトも「詳細な情報が本社から来ていないが、認証取得に取り組んでいる」という。国産メーカーの中にも取り組みを始めた企業が多い。

 だが、ISO 15408認証は取得するまでに2年かかるケースもある。富士通が2003年11月に認証取得したDBソフト「Symfoware Server Enterprise extended Edtion 4.0」の場合は、取得までに足掛け3年もかかった。情報基盤強化税制は2年間の時限措置なので、今から申請しても間に合わない可能性もある。

 ストレージでも明暗が分かれそうだ。ISO 15408認証を取得したOSを搭載するNAS(ネットワーク・アタッチド・ストレージ)はサーバーとして扱われて、減税対象内になる可能性が高い。ところが、OSを搭載していないSAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)機器はサーバーではないため、対象外になる可能性が高い。

 ただし、これは確定事項ではなく、法案成立後に省令や通達として決まっていくもようだ。ほかにも、確定していない項目はある。例えば、アプリケーションソフトの減税規模。アプリケーションソフトは全投資が減税対象となるのではなく、投資額の70%になる可能性が高い。



本記事は日経ソリューションビジネス2006年3月15日号に掲載した記事の一部です。図や表も一部割愛されていることをあらかじめご了承ください。

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