公衆無線LANサービスにログインすると,パソコンにはインター インターネットとの接続経路は,サービスにより2通りある。アクセス・ポイントから直接インターネットにつなぐ方法と,事業者のセンター経由でつなぐ方法である(図1-4[拡大表示])。この違いは事業者のサービス運用上の事情による。
アクセス・ポイントから直接つなぐ方法では,認証結果に基づいてユーザーごとに接続を制御する機能をアクセス・ポイントに持たせることになる。センターの処理は軽くできるが,アクセス・ポイントが高機能な分,故障時の修理コストや調整の時間がかかるのが難点だ。
この方法を採るBBモバイルポイントの場合,公衆無線LANエリアにはYahoo!BBのアクセス回線を引き込み,アクセス・ポイントにつないでいる。ユーザーが入力したユーザーIDとパスワードは日本テレコムの認証プロキシ・サーバーを経由してプロバイダの認証サーバーに送られ,そこで認証する。認証結果がアクセス・ポイントに届くと,以後はアクセス・ポイントが各ユーザーのインターネット接続を制御する。
一方,センター経由でインターネットにつなぐ方法は,アクセス・ポイントの機能を最小限にできるので,故障時に対応しやすい。細かなサービス・メニューや機能の追加に柔軟に対応できるのも利点だ。ただし,センター側に接続制御が集中するので負荷がかかる。
この方法を採用するのが,HOT SPOTやlivedoor wirelessである。
例えばlivedoor wirelessの場合,公衆無線LANエリアに設置されたアクセス・ポイントは,広域イーサネット*でライブドアのセンターとつながる。ログイン画面でユーザーがIDとパスワードを入力すると,広域イーサネットを通じてライブドアのセンターに送られ,センター内の認証サーバーで認証を処理する。認証結果は,広域イーサネットとセンターの境界にあるスイッチに届き,このスイッチがユーザーごとの接続を制御する*。有料コースのユーザーはインターネットにつなぐが,無料コースのユーザーはlivedoorのポータル・サーバーだけに接続させるようになっている。