ジャンル:ゲーム 作者:Tobias Glaesser
ライセンス:GPL URL: http://supertux.berlios.de/
登場から20周年余りを迎えた任天堂の大人気ゲーム「スーパーマリオ」。これによく似た横スクロール・アクション・ゲームが「SuperTux」だ。コインを集めたり,アイテムでパワーアップしたりして,ゴールを目指す。好きなマップを作成できるエディタ機能も備える。
Linuxと言えば,キャラクタはペンギンである。そのため,Linux用ゲームでは,ペンギンが主人公になることが多い。例えば,ペンギンが雪山を時間内に滑り下りる「TuxRacer」,一方向しか進めないペンギンがゴールにたどり着くように道を作るパズル・ゲーム「Pingus」などが有名である。今回紹介する「SuperTux」も,主人公はペンギン。名前はTuxだ。時間内にゴールを目指す横スクロールのアクション・ゲームである(写真1[拡大表示])。
Tuxの行く手を阻む敵は,ペンギンにちなみ,Mr.Snowball(雪玉),Mr.IceBlock(氷のブロック),Fish(魚)などで,見た目はとてもかわいい。Tuxはこれらの敵に触れると死んでしまうため,避けたり,攻撃したりしながら,ゴールを目指す。途中,卵や火の花といったアイテムを取れば,Tuxの体が大きくなる,火の玉で攻撃できる,などパワーアップする。ステージ上にあるコインを100枚集めることで,Tuxが1羽増えるといったところなど,ゲームのルールはスーパーマリオによく似ている。
少しやっかいなインストール
SuperTuxをプレイするには,SDL(http://www.libsdl.org/)で配布されているマルチメディア関連のライブラリの「SDL_image」と「SDL_mixer」が必要である。特に,SDL_mixerは,Fedora Core 4をフルインストールしても導入されない。yumコマンドでインストールをしておこう。
次に,以下のバイナリ・パッケージをインターネット経由で入手しよう。
入手できたら,パッケージに実行権限を付与してから実行する。
すると,「autopackage」の入手方法を尋ねてくる。autopackageは,さまざまなLinuxディストリビューションでも,同じインストール手順でソフトの導入を可能にするモジュールである。インターネットにつながっているマシンなら,「Ok to download and install support code now?」と聞かれたところで,「y 」を入力すればよい*1。これで,自動的に必要なバイナリのダウンロードが行われる。
最後に,管理者のパスワードを聞かれるので,パスワードを入力して「Continue」ボタンをクリックする。これでインストールが開始され,しばらくするとSuperTuxのインストールは完了する*2(写真2[拡大表示])。
ソース・パッケージからインストールしたい場合は,図1[拡大表示]の手順でインストール作業を行う。
ゲームをプレイする
では,早速プレイしてみよう。
と入力すると,SuperTuxが起動する。GNOMEのメイン・メニューから[ゲーム]-[SuperTux]を選択してもOKだ。
起動するとタイトルが表示される。メニューの「Start Game」を選択し,セーブする番号を選ぶと,ゲームがスタートする。
ゲームでは,まず地図が表示され,プレイしたいステージを選ぶ(写真3[拡大表示])。赤丸はクリアーしていないステージで,クリアーすると赤丸が緑丸に変わる。道に沿って,順番にステージをクリアーしていく。
ステージを選択すると,写真4[拡大表示]のようなステージが始まる。Tuxは,左右のカーソル・キーで移動し,スペース・キーでジャンプする。穴に落ちると死んでしまうので,ジャンプで飛び越えよう。左のCtrlキーを押しながら移動すると,歩くスピードが上がる。
「?」と書かれたボックスを下から叩くと,コインや卵,火の花などが登場する。卵を取ると,Tuxは大きくなり,敵とぶつかっても体が小さくなるだけで,死ぬことはない。敵からの攻撃を避けるために,身をかがめるときはカーソル・キーの下を押せばよい。火の花を取ると,左のCtrlキーを押すことにより,火の玉を投げて敵を攻撃できる。このほか,ジャンプして敵を踏みつける攻撃手段がある。ただし,背中にとげが生えている敵は,踏みつけると逆にTuxがやられてしまう。時間内に右端のゴール・バーをくぐれば,そのステージはクリアーだ。
自分で好みのステージを作る
SuperTuxには,ステージ・エディタ機能が搭載されている。起動後のメイン・メニューで[Level Editor]を選び,[New Level Subset]を選択したら,名前を入力して[Create]をクリックする。「Title」や「Description」などを入力する画面に切り替わり,ESCキーを押せばマップの編集画面になる。
ここで,画面右下にあるを押して,ステージの基本情報を設定する(写真5[拡大表示])。ここで重要なのが,ステージの長さの「Length」と制限時間の「Time」。うまく設定しないとクリアーできないステージになってしまう。ステージの基本設定が完了したら[Apply Changes]をクリックする。
後は,画面上にアイテムを配置していくだけだ(写真6[拡大表示])。アイテムは画面右にある「TileGroup」から配置したいアイテムのグループを選択し,画面右側に並んだアイテム一覧から利用したいものをクリックして,マップ上に配置する。敵を配置するときは,[Object]-[BadGuys]を選択すると,同じように一覧が表示される。
配置が終わったら,画面右下のをクリックして,テスト・プレイするとよい。ステージができあがったら,[Save],[Exit]の順にクリックして保存する。作成したステージは,メイン・メニューの[Bonus Levels]から遊べる。