SQL Server以外のデータベースでLINQを使えるか?

 使える。LINQのデータベース実装であるDLinqは,データベース接続にADO.NETを使っているため,理論上はDLinqアプリケーションは.NET Data Providerを使っているどのデータベースにも接続可能である。ただし,予想されることではあるが,プレリリース・コードはSQL Server 2005に対して最適に動作する。ほかのデータベースについては,製品出荷時には対応されると思われる。


DLinqアプリケーションが使用するデータベース対オブジェクト・マッピングの作成を支援するツールは存在するか?

 存在する。LINQには,現在SQLMetalと呼ばれるコマンド・ライン・ツールが含まれている。このツールはDLinqのデータベース対オブジェクト・マッピングを自動生成することによって,データベース・オブジェクトに対するオブジェクト・マッピング作成プロセスを自動化する。Microsoftは,製品出荷時に名前を変更する可能性はあるが,LINQの製品版にこのツールを含める考えを示している。


LINQは複雑なデータベース対ビジネス・オブジェクト・マッピングに対応するか?

 対応しない。LINQの設計理念の1つは単純さであり,オーダーや請求書のような複雑なビジネス・オブジェクトと複数のデータベース・オブジェクトの間のマッピングを作成するプロセスは単純ではない。DLinqは,データベース・オブジェクト(テーブルやビューなど)とインスタンス化されたDLinqプログラム・オブジェクトの間の1対1マッピングを使用する。複雑なマッピングを作成する必要がある場合は,サードパーティ製ツールを使うか,手作業でコーディングする必要がある。


DLinqの公開時期は?

 2006年3月現在LINQはプレリリース版であり,2006年中に公開される可能性は少ない。MicrosoftはこのテクノロジをVisual Basic 9.0およびC# 3.0の一部としてリリースすることを計画しており,DLinqの公開時期はおそらくVisual Studioの次期バージョンになると予想される。ただし,Visual Studio 2005サービス・パックで一足先に提供される可能性はある。