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 ロレアルグループの調査によれば、1990年には4%、2001年には21%の男性が化粧品を使い、2015年には50%の男性が化粧品を使うという。化粧は男性のタブーではなくなったのだ。そのパイオニアは日本の資生堂だが、ヨーロッパではBiotherm HommesとClarins Menが有名。

 これらのリーダーの後を追ってNickelは1990年代の半ばに登場し10年で累計5000万ユーロ(約70億円)を売りあげた。そのNickelが2005年度に投入したキウイの成分入り全身用洗剤のパッケージデザインがユニークだ。自動車用オイルのボトルを小型にした銀色ポリエチレンのブロー成形。アルミのキャップとメタリックなラベルの光沢がさらにメカニックな風情をただよわせる。名称は「自動洗浄機」。

 女の真似ではない、男性らしい化粧の思想をパッケージに反映させようという配慮だが、化粧に対する男性のコンプレックスが消えたわけではないことを証明する、アンビバレントなパッケージデザインでもある。