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 かつて“レコジャケ買い”があった。LPレコードのジャケットの美しさに惚れて音楽を聞くこともせず、買いに走った。同じように今、飲料の“パッケージ買い”が横行する。数年前にヨーロッパの観光地に表れた“アクアショップ”。ここまでよく集めたと感心するほど世界中のミネラルウォーターの小型ボトルが並ぶ。ここで若者はパッケージ買いに走る。

 腰にさげてファッショナブルに、をアピールしたのはエビアンだったが、それいらい各メーカーは凌ぎをけずって魅力的なパッケージ開発に走った。OGO(スイス)もその一つ。球型に赤い蓋をつけたシンプルなデザインの首に、若者はボトル携帯用のストラップをはめて首や腰に下げて散歩。

 カッコイイOGOはただものではない。酸素を普通の水の35倍も封じ込んである。だから酸素の“O”がボトルの原形。小型に見えるが、胸や腰に踊る姿は移動には不向きだ。そんなことを無視し、飲むなんてとんでもないと言いながら、若者はローマやパリを闊歩する。ミネラルウォーターのボトルはファッションアイテムになった。