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　やっぱりフランスは（喫煙は死）のパッケージを素直に受け入れる社会ではなかった。知的でなお収益にもなる巧妙な反撃を仕掛けたデザイナーがいた。その名前はメイドインユートピア。禁煙広告付きのタバコパッケージを隠すパッケージを販売する単純なアイディアだが、そのパッケージと使用説明書がおもしろい。

　とはいえ、メイドインユートピアは反禁煙ではない。彼等のスローガンは（２００４年には禁煙しよう。法的に正しい精神的な援助を）というもの。ただし（法的に正しい）というフランス語のＣとＰを入れ替えてColitiquement Porrectと書くなどの文字遊びのほか、（喫煙は健康を深刻に害す）を（ストレスは健康を深刻に害す）に替えたり、隠しパッケージ中身の説明欄には（ストレス マイナス10％、リラックス プラス15％、責任度 プラス１００％、罪悪感 マイナス１００％）などなど、すんなり禁煙できない者にとって免罪符のような言葉遊びが展開する。

　彼等は、隠しパッケージなぞ子供の遊びと思わせるほど、社会問題にユーモアで反撃するデザイナーのようだ。