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 子供の遊びは複雑になった。大人だったら懐かしい「鬼ごっこ」さえ、昔のままではない。ジャンケンで負けた子が鬼に、それ以外の子は隠れるというルールは同じ。だが鬼が誰かを見つけタッチしようとすると見つけられた子は(バリアー)と叫ぶ。すると鬼と子供の間に見えない壁ができ、鬼はタッチできない。「鬼ごっこ」は電子ゲームのルールを取り込んで21世紀に生きのびた。

 フランスの子供に人気のポーションタイプのクリームチーズがある。名前は「笑う牛」。パッケージに見えるこの牛は赤くて笑っている。一九二一年発売80才の長老格のチーズだから大人は懐かしい、子供は美味しいと言うほど庶民に根強い人気がある。その秘密は牛の赤さ、動物が笑うユーモア、おかしなイヤリング。このありえない3要素の相乗効果があったから。二〇〇三年は「なぜ牛は笑うの」クイズをはじめた。「なぜ牛は笑うの」ウエブサイトにアクセスして(だって彼女は学校に行かなくてもいいんだもの)と答えたのは10才の少女。「笑う牛」もインターネット上のゲームを組み込んで現代の子供の心を掴んだようだ。