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湾の首都、台北の大通り、横断歩道の手前で立ちどまった。歩行者専用の信号にビックリ。止まれで赤の静止した人物が上に。ここまでは日本と同じ。だが進めで人が消えて黄色の数字90がでる。同時に下に青い人物が腕をふりながらゆっくり歩きだす。青い人はすこしづつ速度をあげ、ついに全力でかけだす。歩く速度が早くなるにつれて数字が減りやがて0になり、赤の止まれ人物にもどる。10メートルほどの道路なら90秒、それより狭ければ60秒が横断時間の基準のようだ。

 このアニメーション信号、これこそLEDの見事な応用にまちがいない。アメリカ生まれで日本育ち、世界生産高の約5割(白色LEDでは8割弱)を日本が占め、白熱電球の5分の1以下の消費電力と言われるLED。日本国内の信号機すべてをLEDに交換すれば原子力発電所2カ所分の省電力になると予測され、銀座で始まった信号機のLED化は驚くほどの速さで日本各地で進みはじめた。だがそのデザインはLEDという点の光りの集合体である特色を生かしていない。残り時間を表示する三角形の座ぶとんが上から消えて行くだけではなんとも寂しい。