図1●月間8000万ページのアクセスがあるSlashdot
図1●月間8000万ページのアクセスがあるSlashdot
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 月間8000万ページのアクセスがあるコンピュータ/インターネット関連のニュース・サイトがある。Slashdotだ(図1[拡大表示])。日本語版もある。

 Slashdotがユニークなのは,読者が情報を書いているということだ。大抵の場合,どこどこのサイトにこのような興味深いニュースや情報があるというダイジェストを投稿する。Slashdotの編集スタッフは内容を確認し,公開する。

 1997年9月にRob “CmdrTaco” Malda氏がSlashdotを創設した。現在は,OSTG(Open Source Technology Group)がSlashdotのオーナーである(OSTGの所有者はソフトウエア会社のVA Softwareである)。編集には8人が携わっている。

 「草の根ジャーナリズム」の先駆的存在で,コンピュータ,インターネット関連のユーザー,開発者が見逃せないニュースの入り口サイトに成長している。まさに「集団の知恵」がSlashdotにも活きている。

 記事の正確性は,Slashdotの編集部のスタッフが担保するのではなく,読者が行っている。各記事には読者のコメントが付いているので,必ずコメントを読むべきだし,何かあればコメントを書き込むのがこのSlashdotのルールである。

 バナー広告を見たくない読者は,5ドル払うと1000ページ分を広告無しで読むことができる。

 Slashdotのページは,12のセクションに分かれている。12のセクションはMain,Apple,AskSlashdot,Books,Developers,Games,Hardware,Interviews,IT,Linux,Politics,Science,YROである。AskSlashdotは読者が読者にアドバイスを依頼するセクションである。Interviewsセクションでは,インタビューのダイジェストだけでなく,読者からの質問に対して,例えばMicrosoft副社長のMike Nash氏(セキュリティ担当)が直接答えたり,Opera SoftwareのCEOであるJon von Tetzchner氏が直接答えたりしている。各種出版物の著者への質問と著者からの応答も活発に行われている。YROはYour Rights Onlineの略で,インターネット生活者にかかわる法律,セキュリティ,知的所有権などを扱うセクションである。